部下の「弱み」を素直に改善させる意外な方法 叱責や不機嫌な態度は攻撃性を高め逆効果に

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人は弱みを否定すると、「自己防衛本能」が働いてしまいがちです。

弱みを指摘した際に、部下が以下のように反応してくれたら、大いに改善に役立つでしょう。

・なるほど、それはいいアイデアですね!
・気付きませんでした。指摘してくださってありがとうございます!
・確かにこれは問題ですね。改善します
・アドバイスのおかげですごくいい結果が出そうです

もしもこんなふうに部下が受け止めてくれたら改善は進むでしょうし、指摘のしがいもあるというものです。

弱みの指摘は本来、改善のために必要な情報なのです。

ところが多くの場合、弱みを指摘された部下は「自分を否定された」「それは自分のミスじゃない」と、まるで攻撃されたかのような反応を示し、自分を守ろうと必死に否定したり、言い訳したり、怒り出したり、落ち込んで黙り込んだり、スネて反発的な態度を取ったりします。

上司には攻撃する意図はないのに、部下は「自己防衛反応」が自然と発動し、改善するよりも「自分を守ること」を優先してしまうのです。

何気ない「言葉」が心理的安全性を脅かす

米国で、ある衝撃的な論文が発表されました。

「腐ったリンゴの実験」というもので、5~10人の組織に1人ずつ「3つのタイプの問題をもった人物」を送り込む実験が行われたのです。

「腐ったリンゴ」とは、以下の3タイプです。

① 性格の悪い人(攻撃的・反抗的)
② 怠け者(労力を惜しむ)
③ 周りを暗くする人(愚痴・不満をいつも言う)

この3つのタイプを演じてもらい、それによって組織の生産性がどのくらい落ちるのかを実験しました。

いずれのタイプも生産性が落ちそうに思えます。

タイプ①の性格の悪い人は、会議の場で常に攻撃的で反抗的な態度を取ります。そんな人がいたら、意思決定にも影響があり、生産性は低くなりそうです。

タイプ②の怠け者は、受けた仕事に対してこっそり手を抜き、1時間で終わる仕事をだらだらと倍の時間をかけたりします。これも生産性が落ちそうですね。

タイプ③は愚痴や不満を吐き、周りを暗くします。周囲の人のモチベーションが落ちて生産性に影響しそうです。

では、この中でいちばん生産性を落としたのはどのタイプだと思いますか?

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