コロナ死亡者数「見逃しが多い」という深刻事情

アメリカでは相当数がカウントされていない

アメリカでは、新型コロナウイルスで死亡したものの、実際の死亡者として数えられていないケースが相当数あると見られている(写真:REUTERS/Lucas Jackson)

インディアナ州の検死官によると、3月上旬にある男性が新型コロナウイルスによって死亡したかの確認を希望したが、同検死官の所属する保健局が検査を拒否した。ニューヨーク市のある救急隊員も、自宅で死亡した多くの患者は、感染の兆候を示していたとしても、コロナウイルスの検査を受けることはなかったとしている。

バージニア州では、葬儀業者が3人の遺体を引き受ける際に、全員コロナウイルスの検査で陽性を示したと医療従事者から警告を受けた。しかし、死亡証明書にウイルスの記載があったのは3人のうち1人だけだった。

実際の死者数は正確に把握できていない

アメリカ全体で、コロナウイルスによる死が恐ろしい数で増え続けているが(毎日数百人)、実際の死者数はおそらく発表されているよりはるかに多いはずだ。

4月最初の週末には、コロナウイルスに感染した9400人以上がアメリカで死亡したと報告されているが、病院関係者や医師、公衆衛生の専門家、および健康診断者は、このパンデミックによって死亡したアメリカ国民の実際の死者数を正式には把握できていないと述べている。

この過小評価の原因には、各地域で手順が一貫していなことや、リソースに限度があること、そして州または郡から次の州への意思決定がつぎはぎ細工で行われていることなどがあげられる。

多くの郊外地域では、コロナウイルスを検出するために必要な検査にアクセスがない、と検死官は話す。コロナウイルスがアメリカで流行レベルに達する前、2月と3月上旬の死亡者の一部は、インフルエンザと誤認、または肺炎としてのみ記載されたのではないか、と医師たちは考えている。

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