当日は、まずは妻の真紀と常田が2人でお茶しているところに、突然ゆかりさんが登場する流れに決めた。テレビのドッキリで時々見る光景だが、ノンフィクションである。
また、ゆかりさん側にも冷静な判断ができる友人を交え、計4人が顔を合わせた。
まず、開口一番妻が口を開き、常田に何か言うことはと問い詰めると「僕は36歳と言っていたけど本当は44です」と、早速「今そんなん求めてないねん!!」と周りをカチンとさせた。その後、妻とゆかりさんの話を交え、数々の相違を上げていく。
結局のところ、妻が夫の携帯を盗み見して浮気が発覚。婚活パーティーで知り合った頃は妻が妊娠中で、実家に帰省していたのだった。
ゆかりさんのほかに7年間、同時進行している女性がおり、実はバツイチで元妻に子どもが2人、現妻に2人いて、元妻には養育費を払っていること。キャバクラの通いすぎでカード破産しており、デート代は妻のカードで支払いをしていたこと……。
現実は小説より奇なり。聞いているだけで眩暈がしそうだ。
しかも驚きの共通点まで飛び出した。
「元妻、現妻、私、みんな看護師なんですよ。女の人に依存するというか、甘えさせてくれる人が好きみたいで。しかも看護師って夜勤があるから何かと都合いいみたいですよ。よう知ってますよ」
それでも疑問は残る。妻が出産して実家から帰ってきて、夫の異変を感じなかったのだろうか。
「それまでは車で家に迎えに来てくれてたのが、故障したとかで電車になったんですよ。今思えばチャイルドシート乗せたんでしょうね。会う頻度は週4、5回から2、3回になったけれど、変わらず毎日連絡もあったし、正月やクリスマスは東京に出張だと言われれば疑いもしなかったんです。
妻も妻で、子育てに必死で、カード代の請求書を見ても接待代とか出張代だと言われて信じていたみたいで。2020年の12月に結婚すると言えたのは、その頃に昇給予定なので、給料も上がるし、なんとかなると思ったらしくて」
給料が上がったら嘘を突き通せると思ったのだろうか……。
既婚者との恋愛が泥沼化する理由
4人で話し合いに臨んだものの、常田はゆかりさんのことを「俺にとっては一生忘れられへん女の子」と妻の前で言うかと思えば、「妻も自分のことを支えてくれてる大事な存在」と煮え切らない。
妻は妻で「慰謝料とって別れたる!」と叫んでいるし、ゆかりさんも「こっちだって出るとこ出ますよ」と後に引けない。その場の様子を見ていたゆかりさんの友人が見かねて声をかけ、その日は結論が出ないまま解散となったという。
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