その言い方が人を怒らせる ことばの危機管理術 加藤重広著
たとえば、不祥事を起こした企業のトップの会見や、政治家の答弁に何か変だと思うことはないだろうか。
それを単なるニュアンスとして片づけず、言語学者である著者は、とりわけ「語用論」を用いて説明する。語用論とは、言葉の運用を文脈や場面と関連づけて研究する言語学上の論法である。語用論を使ってコミュニケーションの失敗を分析することで、うまく真意を伝える言葉の使い方などが解説されている。
その場に合わせて取りつくろった建前を口にすることは、日本の社会では珍しいことではない。本音が真意なら建前はウソとなる。だからこそ、言葉を慎重に選んで、誤解のない真意を相手に伝えることが重要なのである。
ちくま新書 777円
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