外国人の「不法就労」が今でもやまない深刻実態 労働者を食い物にする悪質ブローカーも存在

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太田市で製造業を営む経営者は、将来への危機感を募らせる。

「アジア系の労働者たちは長くても2、3年でいなくなり、彼らのコミュニティーで評判が回るのは早い。継続的に働き手を確保するためにも、地域全体や企業努力で外国人の方に“選んでもらう”必要がある。そうしないと人手の確保は不可能で、私たち中小企業に未来はない」

群馬県の太田、大泉町といった地域には、多くの派遣(人材紹介)会社が点在している。大泉町のあるアジア系の人材紹介会社では、登録者が搾取に耐えかねて騒動を起こし、トラブルが発生したという事例もあったという。労働力を確保するために海を渡ってきた彼らは、限界を超え、日本に対してネガティブな感情を持っているのかもしれない。

日本は外国人労働者に優しい国なのか

その一方で改正入管法に伴い、新たな在留資格ができるなど、日本において今後はさらなる外国人の受け入れは拡大する。

「日本は本当にすばらしい国ですが、外国人労働者に優しい国とは思えません」(ある外国人労働者)

彼らの訴えは、私たち日本人にとって、決して他人事ではないのだ。

栗田 シメイ ノンフィクションライター

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くりた しめい / Shimei Kurita

1987年生まれ。広告代理店勤務などを経てフリーランスに。スポーツや経済、事件、海外情勢などを幅広く取材する。『Number』『Sportiva』といった総合スポーツ誌、野球、サッカーなど専門誌のほか、各週刊誌、ビジネス誌を中心に寄稿。著書に『コロナ禍の生き抜く タクシー業界サバイバル』。『甲子園を目指せ! 進学校野球部の飽くなき挑戦』など、構成本も多数。南米・欧州・アジア・中東など世界30カ国以上で取材を重ねている。連絡はkurioka0829@gmail.comまで。

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