特急名「スーパー○○」はなぜ減っているのか 大半はJRの特急列車、一度付けると厄介に?

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JRでは、新型車両やグレードアップ車両を導入した際に「スーパー◯◯」と命名するケースが圧倒的に多く、例として常磐線では「スーパーひたち」と「ひたち」、中央線では「スーパーあずさ」と「あずさ」、伊豆方面では「スーパービュー踊り子」と「踊り子」、北陸方面では「スーパー雷鳥」と「雷鳥」があった。同じ路線を走る特急でも車両やスピードが異なっていたので、車両やスピードが上位の列車に「スーパー◯◯」命名して違いを明確にしたわけだ。

現在、常磐線の特急では速達型の「ひたち」と主要駅停車型の「ときわ」が走っているのだが、速達型の列車を「スーパーひたち」とすれば、名前を聞いただけで「スーパーひたち」の方が速いと直感的にわかるのかもしれない。昔の話をすると、常磐線の特急が「ひたち」で、特急より格下の急行が「ときわ」だったから、昔のことを知っていると「ひたち」と「ときわ」の違いが明確で、オジサンな筆者は「スーパーひたち」よりもなじみのある「ひたち」と「ときわ」を選んでしまう。

このほか、JR北海道の「ホワイトアロー」(現在の「カムイ」に相当する列車)がすべて「スーパーホワイトアロー」となったり、JR西日本の「おき」が「スーパーおき」になったりしたケースでは、車両の置き換えとスピードアップが伴っていて、新しくなった・スピードアップを行ったことを明確にしていた。

だんだん厄介になる「スーパー◯◯」

ところが、時代が進むにつれ、列車名が表すものと実態が合わなくなった。JR北海道では車両とスピードの違いで「北斗」と「スーパー北斗」を使い分けていたが、車両の置き換えで全列車が「スーパー北斗」になってしまったほか、「スーパーとかち」は個室車両を連結してグレードアップした列車に命名したものが、2001年に振子気動車を投入して速達列車が「スーパーとかち」と名乗るようになり、車両の置き換えが進んだ後に「スーパーおおぞら」とともに全列車が「スーパーとかち」でそろってしまった。

JR東日本の「スーパーあずさ」でも、車両を中央線の特急車両をE353系に統一したことで「あずさ」と変わらなくなってしまい、車両の統一に合わせて2019年3月のダイヤ改正で「スーパー」を外している。

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