「コロナウイルスごっこ」が問われる数多くの罪 アメリカやロシアではドッキリ動画の投稿も

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

――「コロナウイルス」をかたって不安をあおることが問題の本質

地下鉄サリン事件のわずか3カ月後に起きた全日空857便ハイジャック事件は、犯人が液体入りのビニール袋を用意し、サリンを持っていると客室乗務員を脅したというものです。この液体は実際には無害の水だったのですが、刑事では懲役10年の実刑判決、民事では5000万円を超える賠償命令が出されています。

「コロナウイルス」のドッキリは絶対にやめるべき

以上のように、実際にサリンをまき、死者を含む多くの犠牲者を出した地下鉄サリン事件では、犯人が厳罰に処されたことは言うまでもありませんが、死傷者を出していないハイジャック事件でも大変厳しく処罰をされています。

日本は今、新型コロナウイルスによる死者も出始め、誰もが感染拡大を恐れています。そんな現状で、列車内で動画のような行為に及んだ場合、威力業務妨害に当たります。

混乱を巻き起こして人を死傷させるなどの事態に至れば、傷害致死罪の場合には最高で無期懲役となる重罪として処罰され、民事でも億単位の賠償責任を負うことが想定されます。このような行為は絶対にやめるべきです。

甲本 晃啓(こうもと・あきひろ)弁護士
東京・日本橋兜町に事務所を構える理系弁護士・弁理士。鉄道・航空の安全に関する造詣が深く、鉄道模型メーカーの法律顧問を務める。著作権・商標権が専門。企業法務を中心としつつ、インターネットでの法律相談を精力的に行っている。
事務所名:弁護士法人甲本総合法律事務所
事務所URL:http://komoto.jp

弁護士ドットコムの関連記事
「マスクの転売ヤーが許せない。人としてどうなのか!」受験生の母親から怒りの声届く
「これ以上仕事ためたくない」インフルエンザなのに出社、法的な問題は?
「同期に遅れたくない」インフルなのに黙って出社、バレたら処分を受ける?

弁護士ドットコム
べんごしどっとこむ

法的な観点から、話題の出来事をわかりやすく解説する総合ニュースメディアです。本サイトはこちら。弁護士ドットコムニュースのフェイスブックページはこちら

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事