日本流の「サービスエリア」は台湾で通用するか 日本と台湾の「清水」が休憩施設で手を組んだ

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台湾・清水サービスエリアの全景(写真:NEXCO中日本)

台湾の高速道路を管轄する交通部高速公路局のニュース欄に1月中旬、こんな見出しのニュースが掲載された。

「臺日高速公路『清水』服務區站締結姊妹」

同じ名前である台湾と日本の高速道路の両「清水」休憩施設が姉妹提携を結んだ、というニュースである。日本では、NEXCO中日本のニュースで昨年末に同様の発表があったので、台湾の交通部のニュースをチェックしていて見つけたものである。

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日本の「清水」は、新東名高速の清水パーキングエリア(静岡市清水区)、台湾の「清水(チンスイ)」は、台湾の西海岸を南北に結ぶ2本の高速道路のうちの1本である福爾摩沙(フォルモサ)高速公路(台湾国道3号)の「清水服務区」(台中市清水区)である。ちなみにもう1本の高速道路は国道1号にあたる中山高速公路で、フォルモサ高速と並行する形で台湾の大動脈を形成している。

台湾に誕生した和テイストのSA

清水服務区は台湾の二大都市である台北と高雄のほぼ中間にあるという立地もあって、台湾にある14カ所のサービスエリアの中でも最も利用者が多いSA(2019年1~9月の統計)だが、必ずしも売り上げが思うように伸びていなかったという。

台湾交通部では2015年からNEXCO中日本管内のSA・PAの運営を行う中日本エクシスと交流を重ね、集客を図るうえで中日本エクシスの協力を得て、清水服務区の3階を「JAPAN SKY DINE(日本美食天堂)」として、1月18日にリニューアルオープン。これに合わせて、姉妹サービスエリアの締結を行ったものである。

日本美食天堂には、寿司・海鮮、ラーメン、丼、うどん、カレーとカフェの5つの飲食店が入ったほか、日本の土産物を売るコーナーも設けられた。台湾のサービスエリアの一部が完全に「和」テイストになったわけである。

調印の当日は、新東名の清水PAでも提携の記念イベントが実施され、台湾の清水服務区で行われた調印式の模様も、イベント会場にライブ配信されるなど、両地域で祝賀ムードが演出された。

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