日本の「新型肺炎」支援に中国人が感動の理由

感染拡大が深刻化、世界的には差別的行動も

大分市だけでなく、鳥取県、滋賀県、茨城県、北海道、秋田県、新潟県などの市では、中国にある友好都市に支援物資を寄付する行動が絶えない。

そごう・西武が微博(ウェイボー)に投稿したメッセージ。武漢頑張れ、中国頑張れという写真が投稿されている(筆者提供)

また、インバウンドにも影響が及び、しばらくは大変と思われる日本企業からも声援や寄付がなされている。そごう・西武はいち早く微博で応援メッセージを投稿した。

「小さな街/一社一社がわれわれのことを心がけてくれている」と中国人が感動し、中国外務省も「心から感謝して心に深く刻む」と発言した。

こうした災害時、緊急時の心理状態として、国外の人や組織が気に留めて、しかも行動してくれるという意識は、とても重要なことの1つであろう。

最近の注目された投稿は、一般社団法人・日本青少年育成協会が支援物資を送った際、段ボールに「山川異域、風月同天」という漢詩が書かれていたことである。

「違う地域だが、吹く風と見る月は一緒」という意味で、まさに日本の「同理心」をそのまま表していると言えるだろう。

この「同理心」に感動する理由に、一市民としてこのような災害にできることが非常に限られているのに(多くは自宅隔離とネットでの応援にとどまる)に対し、日本は不可欠な物品を直接に届けており、自分たち以上に応援ができていること、それへ感動・感謝の気持ちを表していると思われる。

日本のような学校を作ってほしい

2つめの理由は、自然災害のとき、日本の備えそして日本人の災害対応について称賛の声が大きい。

その始まりは実は12年前の2008年5月12日発生した四川大地震だった。四川の農村地域で発生した地震で、中国民政部報告で死者6.9万人、負傷者37.4万人、行方不明者は1.8万人と報道された。中でも、学校建築の耐震基準が低く、しかも手抜き工事が原因で、校舎が倒壊した。先生と生徒の被害者は全部の1割以上を占めていると言われている。

これをきっかけに、当時有識者が地震対策に強い日本のやり方、とくに学校の耐震基準と当局の監督の厳しさを紹介したところ、「見習ってほしい」の声が多く上がった。また、2011年の東日本大震災のとき、非常に厳しい環境の中、被災地の住民たちは、きちんとして列に並んだりすることも大いに報道された。「こんな秩序がある国は本当に尊敬に値する」という見方は、近年の西日本豪雨などまで一貫している。

以前の執筆にも書いているとおり、中国国内では格差と慣習の違いが多く、日本のような「あうんの呼吸」を作ることが難しく、人々は、災害に備えることや、発生時の対応について、日本を「なりたい姿」だと思っているのだ。

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