楽天と出店者の対立の背景にあり、楽天ユニオンが「諸悪の根源」と指摘するのが、「楽天市場出店規約」に明記されている「規約の変更」の条文だ。具体的には、「甲(楽天)は、必要と認めたときには、乙(出店者)に対して予告なく本規約および本規約に付随する規約の内容を変更することができる」とある。これに対しては「何でも一方的に変更できる”奴隷契約”では」と懸念する店舗もある。
だが実は、これに限りなく近い条文はヤフーの運営する「Yahoo! ショッピング」、アマゾンジャパンの運営する「amazon.co.jp」などにも存在する。ネットサービスは技術進歩やトレンド変化に合わせ日々改善を行うのが常であり、すべての変更について出店者の了承を得るのは現実的でないためだ。加えて、そもそも楽天含めどのモール事業者も、実際に「まったく予告なく」変更を行うことはまれで、たいていはメールや文書での事前通知を行っている。
ではなぜ、楽天がことさらに叩かれるのか。その要因は、実際にどんな内容の規約変更をどのような手順で行うかという、運用面にあると思われる。
規約変更に至るまでの手順にすれ違い
まずは規約変更の内容そのものだ。「楽天は他社に比べ、出店者にとってハードな変更を行うことが多い。それによって楽天の利益は増えるかもしれないが、店舗は利益をどんどん削られ、何も残らなくなってしまう」(楽天ユニオンの勝又代表)。楽天市場で10年以上商売を続けてきたある出店者は、「売り上げから楽天に支払う手数料率は、初期の頃から1~2割上昇した」と嘆く。
この記事は有料会員限定です
残り 1900文字
