三セク鉄道「株主自治体」財政危険度ランキング 県・市・町村別に総点検、その厳しい実態

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将来負担比率は、標準財政規模に対する、地方債など現在抱えている負債の割合。都道府県では400%が早期健全化基準となっている。

ワースト1位は兵庫県。以下、2位北海道、3位新潟県、4位京都府、5位福岡県、6位富山県、7位秋田県、8位静岡県、9位山形県、10岩手県という順になった。

1位の兵庫県の将来負担比率は335.0%で47都道府県中でもワースト1位。兵庫県は北条鉄道と智頭急行のそれぞれ第2位株主である。北条鉄道の経営は赤字基調だが、智頭急行は大阪と鳥取を結ぶ特急列車を軸に経営状態は良い。2位北海道の将来負担比率は322.2%だ。

北海道は並行在来線を支えられるか

財政力指数は基準財政収入額を、基準財政需要額で除した値。一般的にはこの値が大きいほど財政的に余裕があるといえる。比率の小さい順に並べると、ワースト1位は高知県と鳥取県。以下、3位秋田県、4位徳島県、5位鹿児島県・長崎県、7位青森県、8位山形県・岩手県、10熊本県という順になった。

1位の高知県と鳥取県は0.27で、47都道府県中では島根県に次ぐワースト2位だ。高知県は土佐くろしお鉄道ととさでん交通の筆頭株主。鳥取県は智頭急行の筆頭株主だ。

都道府県の4指標を見ていると、うち3つで北海道が上位入りしているのが気になる。道はJR北海道の支援には決して積極的とはいえないが、こうした財政上の理由があるとすれば、納得がいく。

将来の北海道新幹線の札幌延伸時にはJR北海道からさらに並行在来線が切り離されることになりそうだが、こうした路線を継承する鉄道会社を、道はどこまで支えることができるか。

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