SNS「バズる投稿」と「スベる投稿」の決定的な差 やめておいたほうがいい書き込みとは
ネット上でアウトプットをしていれば、有望な人材を探している人の目に留まることもある。私が主宰している書評サイト「HONZ」がまさにその例だ。当初、HONZではレビュアーを募集していたが、ここ最近の採用は「一本釣り」である。ブログなどで面白い書評を書いている人を発掘し、こちらからレビュアーにならないかと誘っているのだ。
よい人材を発掘しようとしているのは、HONZに限った話ではないだろう。コツコツと面白いアウトプットをしていれば、チャンスが向こうからやってくるのである。
「大衆が発信するネタ」は絶対に取り上げるな
もっとも、「アウトプットの必要性はわかった。けど、どうすれば、一目置かれるようなアウトプットができるかわからない……」と悩んでしまう人もいるだろう。
発信する内容は自由であり、ビジネスに限らず、趣味についてでも構わないが、絶対に避けたほうがいいテーマがある。大衆が取り上げそうなネタだ。
例えば、2019年で言えば、「年号が『令和』に変わった」という一連のニュースは、多くの人がSNS上でこぞって取り上げていた。
しかし、私もフェイスブックでさまざまなことを発信しているが、令和ネタはいっさい発信しなかった。他人とは一味違う観点で発信できる気がしなかったからだ。前項で述べたように、一目置かれるようなことを発信しないと、意味がないのである。
ありがちなのは、経済や政治関連の出来事の是非をあれこれ論じる人。これもやめたほうがいい。自分はいかに賢いかを誇示しようとしているのだろうが、残念ながら、周囲はそうは見てくれないからだ。
例えば、日産自動車のカルロス・ゴーンが逮捕されたとき、「ゴーンは悪名高い経営者だった」「一連の顚末は、検察の“ファッショ”だ」と、何百万人の人々が偉そうに、“俺だけが知っている”モードであれこれ論じていたが、正しいか悪いかについては、よほど影響力のある人物が話さないと、大衆の意見の域を出ないのである。
そういう経済・政治ネタを取り上げるなら、人とまったく違った観点で取り上げないといけない。じつは、私もゴーンの話は取り上げたのだが、善悪についていっさい論じなかった。ただ一言、「ゴーンは役者みたいになってきたね」と顔つきの変化にだけ触れておいた。
そのように、大衆的なネタを避けてアウトプットをしていると、SNSのフォロワーから、「あの人の言うことは、ほかとは視点が違っていて面白い」と見られるようになる。たったこれだけで、SNS上では、凡人の領域から一歩抜け出た存在になれるだろう。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら