今回、3カ所の切り替え工事現場で作業に携わったのは約2000人。JR東日本建設工事部の担当者によると、今回の工事の施工計画は1年ほど前からスタートした。「施工計画が決まらないと、作業に必要な人数や運休の時間も決められない」。現場を何度も確認しつつ、新たに敷設する線路を仮置きするスペースや移動方法などを検討したという。
実際の工事手順についても、作業員のグループごとに机上でのシミュレーションや現地での勉強会を何度も繰り返した。担当者は「実際に夜間に現場に入って、山越器の置き場や線路のバラストを入れた袋を置く場所などもすべて確認し、極力作業時間を短くするという共通認識を持って取り組めるようにした」と語る。
ラグビーW杯の日程も考慮
JR東日本始まって以来という、山手線をストップさせての大工事。同社建設工事部大規模開発プロジェクトチームの関啓充課長は「ここまで大々的に、しかも狭い場所で山手線の線路を動かす形になると、軌道、電車線(架線)、信号の工事をそれぞれの作業終了後に行わなければならず、運休せざるを得なかった」と説明する。工事の日程は、ラグビーW杯の開催時期など大きなイベントを極力避けるよう考慮して決めたという。
品川駅線路切り換え工事
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工事には計2000人、うち軌道関係は800人が携わった
(撮影:大澤誠)
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工事の概要を説明するJR東日本建設工事部の関課長
(撮影:大澤誠)
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白い袋は線路に敷いていたバラスト(砂利)だ
(撮影:大澤誠)
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バラストは撤去しやすいよう袋に詰めて敷いていた
(写真:JR東日本)
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撤去したレールや枕木の搬出に活躍する「軌陸車」
(撮影:大澤誠)
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枕木を撤去する軌陸車
(撮影:大澤誠)
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レールを撤去し、枕木だけになった従来の線路(中央)
(撮影:大澤誠)
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限られた時間での作業だけに現場には緊張感が漂う
(撮影:大澤誠)
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レールを持ち上げて移動させる「山越器」
(撮影:大澤誠)
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山越器を使って、線路を敷設する場所へ移動する
(撮影:大澤誠)
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山越器は門形の小型クレーンのような形だ
(撮影:大澤誠)
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人力で線路を移動させる様子
(写真:JR東日本)
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線路の移動は基本的に人力で行う
(撮影:大澤誠)
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新しい線路を敷設する位置へと移動していく
(撮影:大澤誠)
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少しずつ線路を移動させていく
(撮影:大澤誠)
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もうすぐ新しい線路と接続だ
(撮影:大澤誠)
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従来からの線路も接続のために移動した
(写真:JR東日本)
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切断された従来の線路と新たに接続された線路
(撮影:大澤誠)
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暗闇の中、明るく照らされた一角で工事は続く
(撮影:大澤誠)
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6番ホームから見た工事現場の様子
(撮影:大澤誠)
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京浜東北線・山手線の運休を知らせる係員
(撮影:大澤誠)
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