小田急、新型車両で「快適イメージ」は定着する?

幅を広げた車体でゆとりと速さをアピール

とくにこだわったのは袖仕切りだ。座席の端は立っている人の髪が座っている人にかかるなど、乗客同士のトラブルが起きやすい。だが、仕切りをあまり高くすると車内に圧迫感を生んでしまう。素材に強化ガラスを使うことで、高くてもすっきりとしたインテリアを実現した。

座席はこれまでの小田急の車両にはないオレンジ色。「ビタミンをイメージした、活気のあるデザイン」というコンセプトがあったという。1人当たりの幅は46cmで4000形と同じだが、比較的硬めの座席が多かったこれまでの車両よりクッションは柔らかめだ。「ももの裏の圧迫感はなくなるのでは」と車両担当者。社内で4種類のタイプの座り心地を比較したうえで決めたという。

議論を重ねた「青ライン」

外観の特徴となる青いラインは、2007年に登場した4000形から採用している濃い青「インペリアルブルー」の上に、水色の「アズールブルー」を新たに加えた。従来通り青1色の案もあったというが、「複々線化で小田急は変わった、というイメージを出すため」(車両担当者)に、新たに2色の採用に踏み切った。

色は小田急の「ブランドマーク」の青いグラデーションをイメージしているが、青の濃淡それぞれのラインの太さやバランスは細かな調整を繰り返した。「いくつものパターンをつくってさまざまな角度から見てみるなど、相当検討を重ねた」と車両担当者。正面に入るラインは斜めにカットしてあるが、これは「スピード感を演出するためのこだわりのポイント」だ。

車両の設計は川崎重工業・総合車両製作所・日本車輌製造の3社共同。今回完成した編成は川崎重工製で、来年度に総合車両製もお目見えする。製造コストは非公表だ。

次ページ実は「広い車体」の先駆者だった小田急
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