日経平均は3日続伸、終値は約1年ぶり高値 今週本格化する企業決算への期待が高まる
[東京 23日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日続伸し、終値ベースでは2018年10月18日以来約1年ぶりの高値となった。続伸して寄り付いたものの、為替が1ドル108円前半まで急落し、伸び悩んだ。その後、しばらくプラス圏とマイナス圏を行き来する一進一退の展開となったが、大引けにかけては為替も戻り歩調で日経平均もじり高となった。
テキサス・インスツルメンツ(TI)<TXN.O>の今四半期の売上見通しが市場予想に届かなかったことや、米国株市場でフィラデルフィア半導体指数<.SOX>が下落したことなどを背景に、東京市場でも半導体関連株が軟化した。東京エレクトロン<8035.T>、ルネサスエレクトロニクス<6723.T>、ローム<6963.T>、ローツェ<6323.T>、SUMCO<3436.T>などが売られた。
市場からは「今年は半導体・電子部品関連が堅調で、SOX指数もしっかり推移してきたが、最近は先取りが行き過ぎていた。きょうはその反動が出ているのではないか」(国内エコノミスト)との声が出ていた。その上で、「TIのみで半導体業界全体の動向は見えない。米国向けの半導体輸出は増加傾向で、10月の米製造業ISMは反発するとの見方もある。半導体業界は現在底打ちのタイミングなので、今日の下げは一時的なもの」(同)との指摘も聞かれた。
大引けにかけてはじり高。これから本格化する国内企業の決算に期待する買いが入った。大引け後に決算を控えた日本電産<6594.T>は3日続伸だった。
個別では、ソフトバンクグループ<9984.T>が前日比2.51%安。米共用オフィス「ウィーワーク」運営のウィーカンパニーが、ソフトバンクGからの支援策を受け入れることが決まった。市場では「ビジョンファンドのビジネスそのものに対する懐疑的な見方も一部で出ている」(国内証券)との声も出ていた。
値がさ株の東エレクは約32円、ソフトバンクGは約23円、それぞれ日経平均を押し下げる要因となった。一方、エーザイ<4523.T>は朝方から買いが先行しストップ高比例配分。アルツハイマー治療薬「アデュカヌマブ(aducanumab)」について、米食品医薬品局(FDA)の承認取得を目指すと22日に表明したことが材料視された。
TOPIXは続伸。東証33業種では、海運業、医薬品、非鉄金属などが値上がり上位にランクイン。一方、精密機器、情報・通信業、石油・石炭製品は売られた。
東証1部の騰落数は、値上がり1531銘柄に対し、値下がりが535銘柄、変わらずが89銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 22625.38 +76.48
寄り付き 22619.77
安値/高値 22457.89─22648.81
TOPIX<.TOPX>
終値 1638.14 +9.54
寄り付き 1632.82
安値/高値 1620.04─1638.51
東証出来高(万株) 118961
東証売買代金(億円) 21526.91
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