ユニゾTOB劇で「得」をした意外なプレーヤー 米ブラックストーンの登場で株価も上昇
ユニゾがあがく可能性も捨てきれないが、一連の混乱は収束に向かう可能性が高い。だが、今回の混乱劇を歓迎する向きも多い。
というのも、小崎社長が就任して以来、ユニゾの株価は下落し続け、HISによる提案前には2000円を割り込んでいた。それが見る見るうちにつり上がり、5000円近くにまで上昇したのだから、塩漬けにしていた既存株主は願ったりかなったりだ。
また、8月以降に筆頭株主に躍り出た米エリオット・マネジメントや、途中に買い増した英バークレイズ・キャピタル・セキュリティーズ、そしていちごアセットマネジメント・インターナショナルなども、高値で売り抜けることができる。
TOB不成立でも得をしたHIS
そして何より得をしたのはHISだ。
不成立を受けて、すでにユニゾ株を売却して29億円の特別利益を上げている。また、ブラックストーンがTOBに成功した場合、「もうかっているホテル事業をHISに売却する可能性もある」(関係者)といい、くしくも当初の目的を達成することができるからだ。
「こんなことになるなら、ユニゾは初めからHISの提案に乗っておけばよかったのに」
M&A界からはそんな声が聞こえてくる。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら