12月15日に総選挙?与野党に広がる疑心暗鬼

改憲論議で国会運営の主導権を握る狙いか

ただ、政府与党にとっては「今年12月の選挙のほうが、来秋より政治環境が有利」(自民長老)とされる。立憲民主、国民民主両党など旧民主党系党派が、1強政権打倒に向けて臨時国会前に統一会派を組んだが、再結集による早期の新党結成への展望は開けておらず、共産党も含めた野党統一候補擁立への調整も難航必至だ。

しかも、政府与党が懸念する消費税10%による日本経済への悪影響も、GDP速報値など具体的な数字が明確になるのは年明け以降となり、「年内の政権への打撃は少ない」(財務省幹部)とみられている。本命とされる来秋選挙では「野党の選挙協力も進み、東京五輪後の急速な景気悪化などで、選挙への不安要因が拡大する」(自民長老)との見方が少なくない。

12月選挙ではいずれも自民党が圧勝

もちろん、「解散は時の首相の専権事項」(政府首脳)で、安倍首相も訪米中の9月下旬の記者会見では「頭の片隅にも、真ん中にもない」とこれまでどおりの表現で年内解散を否定していた。しかし、2夜連続で開催された衆参与党国対幹部との懇親会では、「あいさつと解散は急に来る」(10月8日)、「12月の選挙に勝ったことがある」(10月9日)と軽口をたたき、出席者をざわめかせた。

確かに、第2次安倍政権発足直前も含めた3回の衆院選のうち、2012年は12月16日(11月16日解散)、2014年は12月14日(11月21日解散)が投開票日で、いずれも自民が圧勝している。このため、それまでは「単なる与太話」(自民若手)とされてきた12月15日衆院選説が、にわかに現実味を帯びた。

国会と皇室行事と首脳外交が錯綜する年末までの過密な政治日程からみても「選挙をやるなら、この日程(12月15日衆院選)しかない」(自民選対)のは事実。さらに、10月22日の即位礼正殿の儀に伴うパレードを台風対応を理由に11月10日に延期したことも、「解散への布石では」(国民民主幹部)との臆測につながっている。

1993年6月の両陛下結婚の儀の際のパレードでは、沿道の大観衆が拍手と歓声で祝福した。それだけに、今回首相らがあえてパレードだけ日程を延期したのは、「解散直前に明るい話題を設定する狙いでは」(共産党幹部)と受け取る向きもあるからだ。

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