新型フェラーリ、雨でも驚きの「乗りやすさ」 「F8トリブート」イタリアでの試乗レポート
488シリーズにはトップパフォーマンスモデルとして488ピスタがある(あった、というべきかな)が、最高出力の数値は同等。ただし実際には排圧のコントロールなどが違い、ピュアなスポーツカーという点では、488ピスタに軍配が上がる。
いっぽうで、高速での乗り心地を含めて、操作性の高さではF8トリブートが勝るのだ。「フェラーリに初めて乗るというひとも受け入れてくれるよう開発しました」。マラネロで出会ったフェラーリのエンジニアの言葉に説得力を感じた。
乗りやすさを強調したキャラクターに仕上げた
なぜF8トリブートでは”乗りやすさ”を強調しているかというと、パフォーマンスではさらに上をいく1000CVの「SF90ストラダーレ」が発表されたからだ(日本では10月9日に発表)。
V8フェラーリは運転を楽しむためのクルマだが、そのなかでも、このように、明確にキャラクターを分けているのだ。エンジン音だけは、かつての甲高いものでなく、回転があがっても低中音成分が多い。これを残念がるファンも少なくない。
サウンドを別とすれば、フェラーリは、相変わらずいい仕事をしている。乗れば絶対に好きになれるだろう。どうして、こんな造型なのだろうか、とボディ外板や室内各部を点検しながら、フェラーリのクルマづくりの考えを理解していくという楽しさもしっかりある。オーナーになることを楽しませてくれるモデルだ。
価格は3245万円である。
(文/小川フミオ)
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