猫の珍行動に困る飼い主が意外と知らない真実 自由を好み、押さえつけられることを嫌う

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今一度、猫の困った行動をリストアップしてみましょう。家具にする爪とぎ、棚に上ってものを落とすなどから、興奮して人をかんだり引っかいたりすることまで、よくよく考えてみると、これらはすべて猫の習性なんですね。

猫のイタズラは環境整備で予防して

動物の習性は、言わずもがな、生まれつき身に付いている行動の形のようなものですから、抑えてしまうと、本来の動物らしさ、猫らしさが失われてしまいます。本来の習性による行動が思い切りできないと、ストレスがたまり、余計に問題行動へと走ってしまう危険もあります。

とはいえ、習性をそのまま好き放題にやらせてしまうと人が困ることになるわけですよね。だとしたら、習性の発散方法を一工夫すればいいのです。指示しつけが難しい猫に必要なのは、いわば環境整備です。

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例えば、家具に爪とぎをしてほしくないなら、その場所をブロックすると同時に、ほかに爪とぎしてもいい場所をたくさん作って、思い切りやらせてあげましょう。そして爪とぎされたくない場所をブロックする際、ポイントは、猫自らの意思で「その場所では爪とぎしない」と判断させることです。

飼い主がダメダメなどと追い払ったり、怒ったりしていると、飼い主を嫌なことと記憶して、信頼関係が崩れる可能性があるからです。猫脳は記憶力に優れ、とくに嫌なことを覚えやすく、1度覚えると長い間忘れないという特徴があります。

基本的に猫は自由を好み、押さえつけられることを嫌う動物です。人が猫と暮らすうえで忘れてはならないのは、猫のペースを尊重し、人が困らない方向へ猫の行動を自然と導けるように環境を整えることなのです。

今泉 忠明 監修、哺乳動物学者、「ねこの博物館」館長

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いまいずみ ただあき / Tadaaki Imaizumi

1944年、東京生まれ。東京水産大学(現・東京海洋大学)卒。国立科学博物館特別研究生として哺乳類の生態調査に参加し、以来、主に野生動物の生態調査・研究に携わる。専門は生態学、分類学。日本動物科学研究所所長、子どもたちと自然を楽しむ「けもの塾」塾長。『地球 絶滅動物記』(竹書房)、『進化を忘れた動物たち』(講談社)、『野生ネコの百科』(データハウス)、『ざんねんないきもの事典』シリーズ(高橋書店)など著作、監修書籍多数。

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