転職で給料を上げる人と下げる人の決定的な差

業界か職種のいずれかを変えるのが近道だ

転職で給料を上げるにはどうするか。『転職と副業のかけ算』の著者moto氏は、「転職で年収をアップさせるには、業界か職種のどちらかを、年収の高いほうに『ずらす』といい」と語る。

実際、業界によって給料水準は異なる。たとえば、『会社四季報 業界地図2020年版』を見ると、最も高い総合商社の40歳推計平均年収が1270万円を筆頭に、以下、コンサルティング(1125万円)、携帯電話事業者(817万円)、海運(798万円)、アプリ・ネットサービス(791万円)と続く。いずれも40歳で700万円台後半以上の年収を稼ぐ。

一方で、介護(418万円)や百貨店(449万円)、ホテル(462万円)、家電量販店(476万円)といったサービス・小売業界は平均年収が低く、500万円を下回っている。

厚生労働省の賃金構造基本統計調査を基に、職業別の平均年収を計算すると、航空機操縦士(2048万円)や医師(1161万円)など資格が必要な職業の年収が高いが、給仕従事者(307万円)や販売店員(330万円)などの給料は低い。年収水準の低い業界・職種にいるのであれば、「転職」が給料アップの有力な選択肢になる。

年収の高い業界への転職が給料アップの有力な選択肢

ニーズも影響する。最近は、AI(人工知能)などに詳しいITエンジニアの求人が多く、高額の給料を用意している企業が多い。

外資系企業の採用意欲も旺盛だ。ロバート・ウォルターズ・ジャパンの中島英紀インダストリー部門ディレクターは、「英語でコミュニケーションできる人材の需要は高い。最新の技術に詳しいエンジニアで、英語での営業もできれば、従来の給料の1.5倍を支払うケースもある」と語る。

では、どんな人が転職で給料アップに成功しているのだろうか。

森ユカさん(仮名、29歳)は、広告営業から大手IT企業の広報に転職した。年収に関しては、「現状維持かそれ以上。年収アップは譲れない条件」で探した甲斐があり、広報という未経験の仕事にもかかわらず、年収を600万円から670万円にアップさせた。

「前職では、広告枠を売るだけでなく、顧客企業のブランディングにも深く関わっていた」というユカさんは、もっと企業のブランディングの仕事に専念したいと考えた。そこで、広報やPRの会社に絞り込み、転職活動をスタート。広報の仕事は未経験でも、営業時代に作成したブランディングの提案資料などを面接の場に用意してアピールした。

この専門スキルを極め、独立も視野に入れる。「30代で年収800万円、最終的には1000万円を目指します」。

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