マッキンゼーが指摘する「日本の鉄道の改善点」

現在の鉄道業界に足りないものは何か?

鉄道業界もスピード感とデジタル化への対応が求められている(写真:franckreporter/iStock)

マッキンゼー・アンド・カンパニーといえば、世界最高峰のコンサルティングファームとして、ビジネスの世界で知らない者はいないだろう。提供する知見の領域は自動車、ハイテク、金融など多様な産業に広がり、アメリカの『フォーブス』誌が発表する「世界の有力企業2000社ランキング」上位100社の9割が同社の顧客とされる。

鉄道業界に対しても、世界中でコンサルティングを行っている。はたして、世界最高峰のコンサルティング会社は鉄道業界にどのような戦略を授けているのか。その全貌に迫った。

各国の鉄道でコンサル事例

マッキンゼーは世界60カ国以上に拠点を持ち、約3万人のスタッフが働いている。鉄道分野においては過去5年間、常時約520人規模のスタッフが鉄道コンサルティングに従事しており、ドイツ鉄道やイタリア鉄道をはじめとする欧州の多数の鉄道会社や鉄道車両メーカーへのコンサルティング実績がある。

アジアでは「台湾新幹線」を運行する台湾高速鉄路のほか、香港の鉄道会社MTRと共同で新規路線と不動産開発に関するリサーチを発表している。日本の鉄道業界へのコンサルティング事例もあるというが、顧客名は開示していない。

では、鉄道業界に対してどのようなコンサルティングを行っているのか。

「従来は戦略立案が支援の中心でしたが、2000年代後半から戦略にとどまらず、売り上げを伸ばす、コストを削減するといった目に見える支援にシフトしています。鉄道においてもそれは変わりません」と、同社の小松原正浩シニアパートナーが話す。

コスト削減といってもいろいろあるが、中でも多いのが調達コスト削減に関するものだという。同社には世界各国に購買専門のコンサルタントが常駐しており、詳細なサプライヤー・データベースを作成している。これらを活用することで品目別の購買戦略立案の基盤を作るほか、取るべき購買活動や契約形態についてアドバイスする。

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