「いい人が集まらない」と嘆く会社のダメ共通点 採用がうまくいかない会社の3つの理由
では、先ほどの質問に戻ります。
「あなたの会社の採用がうまくいっていない理由は何ですか?」
「少子化だから」「売り手市場だから」「中小企業だから」「不人気業界だから」「給料が安いから」「立地が悪いから」――。
もし、このようなことを1ミリでも思っているとしたら、結果を出せていない営業パーソンと同じ思考です。この思考パターンを切り替えていく必要があります。なぜなら、同じ売り手市場において、同規模の中小企業でも、同業界の企業でも、採用がうまくいっている会社はあるのですから。
いい採用をするためには、今すぐこの最悪の勘違いから逃れる必要があります。この記事では、売れる営業パーソンと売れない営業パーソンとの違いをもとに、「うまくいく採用」と「うまくいかない採用」との基本的な違いをお伝えしていきます。
採用を片手間でやっている
いい採用ができない会社に共通する理由には、大きく3つあります。1つ目が、「採用を片手間でやっている」からです。
売れる営業パーソンと売れない営業パーソンとの間には、いくつかのシンプルな違いがあります。その1つ目は、費やしている「時間」の違いです。売れる営業ほど、やっている活動があります。それは、営業活動です。拍子抜けするような話ですが、事実ですから仕方ありません。
売れないダメ営業は、単純に営業活動に割いている時間が圧倒的に足りません。営業活動がそれらのタスクの片手間で行われているからです。当社が民間企業における営業従事者3360人を対象に行った「日本の営業実態調査2019」によると、1日4時間以上、社内業務に時間を取られている人が21.4%いるという結果が出ました。
いい人財を安定的に採用できる会社とそうではない会社との違い。それは、そんな営業と同じく、「時間」です。いい人財を採用できない会社は、採用活動を片手間でやっているのです。
リソースの限られている中小・ベンチャー企業では、採用担当者は専任ではなく、教育研修、人事制度・労務、総務などの他業務と兼任となっているケースが多く見受けられます。中小企業庁の『2015年版 中小企業白書』によると、採用専任担当者がいる中小企業は全体のわずか5%程度。その他の中小企業は、社長、人事担当者、各部門の責任者が日々の業務と兼任しています。
一方で、リソースが豊富な企業では、1年を通して、採用担当者を専任に据えています。専任ということは、毎日、朝から晩まで、年がら年中、採用のことを考えている人間がいるということです。
もし管理部門の社員が4人いるとしたら、そのうち朝出勤してから夕方に退社するまで、ずっと採用のことを考えている人がいるでしょうか? もしいないとしたら、問題は明白です。ズバリ、そもそも費やしている時間と労力が足りていません。かけている時間と労力の差が、採用結果に表れているだけのことです。
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