エアーズロックに「駆け込み客」殺到の無節操 10月から登山禁止、悪マナーに地元民は困惑
インスタ映え狙い、観光客が殺到
「ウルル」はオーストラリア中央部に位置する、世界最大規模の一枚岩だ。「エアーズロック」という名のほうがピンとくるという人もいるかもしれない。
標高863メートル(地表からの高さは348メートル)、外周9.4キロのウルルと、その一帯の地域ウルル・カタ・ジュタ国立公園は世界遺産で、自然遺産と文化遺産の両方に登録されている。
文化遺産は、この地域を管理しているアボリジニであるアナング族の文化や信仰も対象としたものだ。アナング族の人たちにとって、ウルルは聖なる場所だ。
そんなウルルに今、大変なことが起きている。今年10月26日から登山が禁止されるため、今のうちに登っておこうという「駆け込み客」が殺到しているのだ。
アメリカのワシントン・ポスト紙は、ウルルにはインスタ映えを狙ってたくさんの人が押し寄せ、まるで今年5月に話題になった、人で渋滞を起こしたエベレスト山のようだ、と伝えている。
ウルルがある地元ラジオ局ABCアリス・スプリングスのアナウンサー、ローハン・バーウィックは7月10日、「マジで頭おかしい」とのコメント付きで、2日前のものというウルル登山客の写真をツイッターに投稿した。
さらに、「登山客は(混雑で)肩と肩が触れ合うくらいだったらしい。非常に危険」ともツイートした。