米財務長官、デフォルトの可能性を警告 特別措置は2月下旬が限度、債務上限引き上げ促す

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1月22日、ルー米財務長官は議会が速やかに債務上限を引き上げなければ、財務省の借り入れ継続のための措置は2月下旬までに尽きる公算が大きいとの見通しを明らかにした。16日撮影(2014年 ロイター/Gary Cameron)

[ワシントン 22日 ロイター] -ルー米財務長官は22日、議会が速やかに債務上限を引き上げなければ、財務省の借り入れ継続のための措置は2月下旬までに尽きる公算が大きいとの見通しを明らかにした。

オバマ政権はこれまで財務省が特別措置を講じることで3月上旬まで借り入れを続けることができるとの見方を示していた。

ルー長官は議会指導部に宛てた書簡で「議会が借り入れ上限を引き上げることによって、経済と金融市場にに確実性と安定性をもたらすことを要請する」と述べた。

米議会は昨年12月に超党派の予算を可決、政府機関閉鎖のリスクは後退した。一方、政府債務上限問題は残されており、引き上げがなければ米国債デフォルト(債務不履行)のリスクが再び浮上する。

昨年10月、議会は2月7日までの債務上限の引き上げを承認した。期限までに上限引き上げがなければ、財務省は資金のやりくりにより数週間の猶予を確保することになる。

ルー財務長官は、こうしたいわゆる特別措置も2月下旬に尽きる公算で、その後は資金の手当てができなくなるとの見方を示した。

債務上限引き上げをめぐる議会対立は、これまでもたびたび金融市場の波乱要因となってきた。2011年には格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が米国債の格付けを引き下げ、昨年10月もデフォルト懸念で金融市場が不安定化した経緯がある。

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