「日経平均の底値は2万円前後」と考える根拠 これ以上「なかなか下がりにくい水準」がある
2016年2月と2018年12月、海外勢が日本株を大きく売り越す一方で、結果的に信託銀行がその底値を拾っていた。つまり、「PBR1倍割れ」と「信託銀行の大幅買い越し」が、日本株の底入れサインともいえるかもしれない。
PBR1倍水準の1万9700円台が下値のメドに?
足元(2019年5月24日時点が最新データ)での投資主体別売買動向をみると、海外勢が2000億円程度、信託銀行も1000億円ほど売り越している。今後、日本株が下げても割安感が高まれば、年金マネーが株式ウエイトを引き上げてくることも想定される。
6月4日の日経平均株価は2万0408円と、5日続落した。アメリカによる対中貿易激化や、対メキシコ関税導入にともなう懸念がくすぶる一方、米連邦公開市場委員会(FOMC)が年内に利下げに動くとの観測も浮上している。4日の東証1部売買代金は2.1兆円にとどまり、市場参加者は積極的な売買を手控えているようだ。
だが、日経平均株価は下げ渋っているとの見方もできる。テクニカル面からみると、直近の上げに対する3分の2押し水準(2万0206円)や、短期的に売られ過ぎの水準とされる25日線マイナス5%(2万0253円)、2018年12月末値(2万0014円)等の下値メドが挙げられる。
アメリカ株や中国株、原油価格などがもう一段下落することも考えられるが、すでに日経平均は割安ゾーンとされるPBR1倍水準(1万9717円)に近づいている。仮に信託銀行の買いが膨らんできた場合は、いったん底入れする展開も想定しておきたい。
最後に、日経平均株価における重要な節目をあげる(6月4日時点、PBRのみ3日時点)。
2万2307円 2019年4月高値
2万1753円 200日線(長期線)
2万1450円 75日線(中期線)
2万1319円 25日線(短期線)
2万1205円 2019年3月末値
2万0408円 2019年6月4日終値
2万0253円 25日線マイナス5%
2万0206円 3分の2押し(1万9155円→2万2307円の上げ幅に対し)
2万0014円 2018年末値
1万9717円 株価純資産倍率(PBR)1倍
1万9155円 2018年12月安値
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