ウサイン・ボルト「世界最速」に学ぶ走るコツ 「走りのプロ」が速く走るコツを徹底伝授!

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個人指導しているサッカー選手にも「試合終盤になると疲れが出て、長い距離をスプリントするのがきつくなる」と課題を感じている選手は少なくありません。しかしながら、走り方を改善できれば、90分を戦い終えた後でも、全力でスプリントできるようになります。キーワードは「効率のいい走り」です。

かけっこ教室でも、サッカーや野球のプロ選手でも、走り方を教える際には理論と理屈を先に説明します。「どうすれば速く走れるか?」の答えはシンプルです。

1. ストライド(歩幅)を広げる
2. ピッチ(足の回転)を速くする

結論から言うと、この2つを高めるしかありません。

「速い」と言われる人の共通点

陸上界のトップ選手と、サッカー界のクリスティアーノ・ロナウド、キリアン・エムバペ、ガレス・ベイルのような、速いといわれるサッカー選手の走りには共通点があります。

彼らは、走っているときやスピードに乗ってドリブルをしているときに、あることができています。それは速く走るための基本となる「まっすぐな姿勢」で走ることができるということです。まっすぐできれいな状態を、走るときに作れていないと、歩幅も広がらず、足の回転も速くなりません。

ボルトが走るときの姿勢(イラスト:『一流アスリートがこぞって実践する 最強の走り方』より)

まっすぐな姿勢を作ることで、地面に正確に力を伝えることができます。試しに、その場で上半身を前に傾け、お辞儀をしたような状態を作ってみてください。その状態で、その場足踏みをしてみてください。倒した上半身が邪魔をして足が上げづらくなります。次に、まっすぐな姿勢を作った状態でその場足踏みをしてみてください。地面にしっかりと力が伝わりますよね。

走っているときに、猫背になっていたり、頭がぐらぐら動くと、地面に力が加わらなくなってしまいます。写真からそのまま起こしたボルトの走りのイラストを見てください。横から見ると背筋が伸びて、頭から腰までが一本の串が通っているようにまっすぐになっています。トップスピードになっても腕だけが動いていて、上半身はほとんど揺れていません。

短距離、中距離、長距離を問わず、優れた陸上選手は「まっすぐな姿勢」を保っています。しかし、陸上競技以外のスポーツ選手で正しい姿勢で走れている選手は少なく、そこに大きな可能性と伸び代を感じています。理論理屈に基づいた走り方とその種目特性に合わせた走り方が掛け合わせれば、スポーツ界の更なる発展に繋がっていくはずです。

秋本 真吾 プロスプリントコーチ

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あきもと しんご / Shingo Akimoto

1982年4月7日、福島生まれ。400mハードルにおいてオリンピック強化指定選手にも選出。2010年には男子200mハードルで当時アジア最高記録、日本最高記録を樹立。2012年6月に引退後、本格的に指導者として活動を開始。スプリントコーチとして、阪神タイガース、オリックス・バファローズなどプロ野球、プロサッカー、アメリカンフットボール、ラグビーチームなどに走りの指導を展開。個人指導でも浦和レッドダイヤモンズのサッカー選手を筆頭に、これまでに野球選手6球団146名、サッカー選手32クラブ190名の指導を展開。また、トッププレーヤーだけではなく、全国で子どもたちの走り方教室なども幅広く展開。2015年にはNIKEと契約し、NIKE RUNNING EXPERT、NIKE +RUN CLUB COACHに就任。現在は「速く」走るためのスプリント指導のプロフェッショナル集団0.01SPRINT PROJECT代表も務める。

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