アウディが新型「A3セダン」で狙うもの 日本での販売は7年連続で過去最高
8年連続の過去最高更新を達成できるか。
ドイツの高級車メーカー、アウディが新型セダン「A3セダン」を1月14日から発売した。主力車「A3」シリーズ初となるセダンタイプで、アウディが展開するセダンとしては最も小型のものになる。「年々大型化していたセダンで再度コンパクトなものを用意した。日本の道路事情にあった正統派を投入できた」と、アウディ日本法人の大喜多寛社長は自信を見せる。中高年層の国産車からの乗り換えを促したい考えだ。
価格は325万~410万円。ボンネットにアルミニウムを採用するなどして軽量化を図り、気筒休止システムを搭載した1.4リットル直噴ターボエンジンのモデルでは、1リットル当たり20.0キロメートルの燃費を実現した。
販売目標は年間5000台。同じドイツ車の小型セダンでは、メルセデス・ベンツが昨年「CLAクラス」(価格335万~710万円)を新たに投入し、順調な販売を見せている。「(価格など)全然意識はしていない」(大喜多社長)が、日本でのニーズが高いコンパクト分野でセダンの競争も激しくなりそうだ。
販売は右肩上がり
2013年の日本での新車登録台数が2万8676万台と、過去最高を記録したアウディ。実は過去最高を更新したのは7年連続だ。ほかの外国車メーカーはリーマンショックが起こった2008年に販売台数を落としており、アウディの右肩上がりの成長が際立つ。
その秘密は2つある。
一つは、アウディのみを扱う正規ディーラーの店舗数が拡大してきたことだ。かつては同じグループであるフォルクスワーゲンのディーラーで販売されていたが、2000年以降は単独で展開。国内の正規ディーラーの店舗数は現在107に拡大している。
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