NHK独り勝ちの皮肉、民放離れが進むワケ



 TBSの目玉は月~金曜日の18~20時というゴールデンにかかる時間帯に報道番組を持ってきたことだ。ワイドショー的な番組から一線を画すことで差別化を狙っているが、実際は視聴率の高いNHKの「ニュース7」を意識したもの。クイズ番組同様、同質化の競争にすぎない。

かつては「報道のTBS」を自負していたこともあり、同局で報道は花形。その象徴が、報道番組「NEWS23」だった。同番組は手のつけられない“聖域”となっており、「弁当一つとっても、他の番組より豪華だった」(TBS社員)という。

その「23」を3月で打ち切り、事実上、報道をゴールデンへ昇格させる形だが、報道局内には「報道で戦えるのか。視聴率低迷の責任をとらせて、報道局を縮小しようとしているのではないか」という、うがった見方さえある。

今回の大幅改編には、視聴率のテコ入れと同時に、コストを大幅削減したいという意図も透けて見える。ただでさえ制作費が膨らみがちなゴールデン番組。毎日、同じ番組を流したほうがスタジオのセット代も安くなり、生放送にすれば編集費も浮く。日本テレビが月~金曜のゴールデンにバラエティの生放送を始めるのも同じ理由だ。

ただし、制作費削減で目先の利益を追うばかりでは、番組の質は低下する一方。このままでは、豊富な制作費を注ぎ込めるNHKに視聴者を奪われるトレンドが加速していくことになるだろう。

(週刊東洋経済)

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