富士フイルム、「写真銀行」でグーグル超えるか

画像データで料理や旅行、趣味も分析可能に

富士フイルムは連休明けに、新しい写真クラウドサービスを始める(撮影:尾形文繁)

富士フイルムは10連休明けの5月9日、日本国内向けに新しい写真クラウドサービスの提供を始める。「Photo Bank(フォトバンク)」と名付けられた新サービスで、まずはスマートフォン向けのアプリとして提供される予定だ。5GBまでの保存は無料となる。

スマホで手軽に写真が撮れる今、多くの人がつい写真を撮り過ぎてしまう。スマホ本体の保存容量が足りなくなり、クラウドサービスを利用して写真を保存する人も多い。すでにアメリカのグーグルが提供する「グーグルフォト」や、アマゾンがプライム会員向けに提供している「アマゾンフォト」などが世界的に広く利用されている。

フォトバンクの目的はビジネスでの活用

富士フイルムはこれまでも「マイフォトボックス」という写真ストレージサービスを提供していた(2019年8月末にサービス終了予定)。だが、今回フォトバンクを投入し、世界のプラットフォーマーがひしめく領域に改めて参戦することになる。狙いはどこにあるのか。

富士フイルム・イメージング事業部プリントマーケティンググループの松崎将健・統括マネージャーは「写真をただ保存する場としてだけではなく、人工知能(AI)を利用して写真データを富士フイルムがビジネスに活用する点でグーグルなどとは違う」と話す。グーグルも、クラウド上で保存された写真を自社が開発するAIの技術力向上に活用しているとされる。

フォトバンクの目的の一つは、写真を一種のビッグデータととらえ、ビジネスに生かすことだ。具体的には、保存された写真からユーザーの嗜好を解析し、富士フイルムと提携した企業の製品やサービスをユーザーに提案する。2020年初頭にフォトバンク内で「マーケットプレイス」を開設する予定で、このなかでユーザーと企業を結びつけることを想定している。一見すると、グーグルやアマゾンがインターネットの閲覧履歴や位置情報、ネット販売の購入履歴に基づいて広告やおすすめ商品を提示しているのと変わらない。

次ページ写真はユーザー属性を正確に把握できる
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
  • 御社のオタクを紹介してください
  • ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?
  • 住みよさランキング
  • 「米国会社四季報」で読み解くアメリカ優良企業
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
頭脳争奪<br>中国が仕掛ける大学戦争

国の未来を左右するのは優れた頭脳。大国化した中国は今、その受け皿となる世界トップレベルの大学をつくることに驀進中だ。1つの象徴が深圳(しんせん)の南方科技大学。教育強国となった中国の戦略と、受けて立つ日本の危機感が浮き彫りに。