「いだてん」羽田運動場と蒲蒲線の数奇な運命

オリンピックの予選開催地、現在は空港に

京急蒲田駅近くの空港線の踏切は、箱根駅伝における名所でもある。過去には、踏切が遮断されて、ランナーが足止めされることも(2010年1月3日、筆者撮影)

毎年、なんだかんだ言われながらも、大河ドラマは話題を集める。戦国時代や幕末に活躍した歴史上の偉人をクローズアップすることが多い。

今年の「いだてん~東京オリムピック噺~」はストーリーが明治末から始まり、戦後の昭和まで描かれる。これまでの大河ドラマでは考えられなかった、異色作と言っていい。

通常の大河ドラマと異なる点は、ほかにもある。ドラマは、2人の主人公がリレー方式で物語を紡いでいく設定になっており、前半の主人公が「日本のマラソンの父」と称される金栗四三。後半の主人公は、日本水泳連盟で会長を務めた田畑政治となっている。

2月3日に放送された第5話では、1912年のストックホルムオリンピックに出場する選手を決める予選会が描かれた。この予選会で、マラソンの代表は金栗に、そして短距離走の代表は飛び入り参加した三島弥彦に決まった。

川崎大師の参詣客を運ぶ路線

予選会が開催された羽田運動場は、いまや影も形もない。現在、その場所には日本の玄関口でもある東京国際空港(羽田空港)が広がる。現在の羽田空港は、日本人・外国人問わず多くの人が利用する。

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1970年代には、利用者増などの理由から国際線と国内線を分離することが議論された。その結果として、千葉県に新東京国際空港(成田空港)が開港する。成田空港の開港にはさまざまな混乱があり、紆余曲折があった。

同じく、羽田空港も開港前から現在に至るまで波乱万丈の来歴を持つ。

京浜急行電鉄(京急)の前身である大師電気鉄道は、1899年に川崎駅―大師駅間で産声をあげた。川崎大師は江戸時代から多くの参詣者を集める有名な寺社だっただけに、開業直後から大師電気鉄道は活況を呈した。

大師電気鉄道の開業前、参詣者は東海道本線の川崎駅で下車し、そこから徒歩で川崎大師まで歩いた。

東海道本線の新橋駅―横浜駅間は日本初の鉄道区間として知られる。中間駅に川崎駅も設置された。鉄道需要を喚起するべく、当時の鉄道当局は川崎大師への参詣を大いに宣伝した。

【2019年2月17日13時42分 追記】記事初出時、東海道本線の記述に誤りがありましたので、上記のように修正しました。

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