アラフィフ男性は専業主婦の妻に稼いでもらえ 主婦が年収100万円以上稼ぐのは本当に損か

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「配偶者控除がなくなる」「夫が増税になる」という話が先に立ちそうですが、よく考えてみてください。つまり、妻が正社員として働くことにより、家計全体では240万円-140万円-7.6万円となり、ネットでは約92万円のプラスになる、ということです。

もちろん収入が100万円から240万円と倍以上になっても、実際に家計に入ってくるお金が2倍になるわけではありません。しかし、今の職場が気に入り、やりがいを感じている奥様にとっては、100万円近くの資金が手もとで増えるのであれば、悪くはないのかなということです。

それだけではありません。当然、健康保険の被保険者になれば、傷病手当金もつきます。厚生年金への加入によって、65歳以降の老齢厚生年金も加算されていきます。60歳までの6年間の加入による老齢厚生年金の加算額は、約8万円です。今後、給与が増えたり勤続年数が延びれば、さらに年金額が増えていきます。

「年金って、自分が働くことで増やせるんですね」とおっしゃる奥様に、「そうなんです! 年金はもらうものではなく、作るものなんです」とお伝えしました。ご主人は「『もらう』と思えば、扶養のまま保険料を払わずにもらったほうが得だと思いますが、『作る』となると考え方が変わりますね」と、どこかふっきれた様子です。

「扶養の範囲」に固執しないほうが豊かになる

確かに、会社員の扶養の妻は、税金も社会保険も優遇されています。しかし、それは育児や介護などの事情で働けない環境にいる人のために主に設けられている仕組みであり、最低保障なのです。

したがって、働ける環境にあるのであれば、「扶養の範囲」に固執することなく働いたほうが、経済的には豊かになります。どちらか一方が、長く働いて老後の家計を支えると考えるよりも、夫婦2人で、今できることを最大限実行しようと行動したほうが、健全な思考も保てるでしょう。

余裕資金が作れたら、iDeCo(個人型確定拠出年金)やNISA(少額投資非課税制度)といった、資産形成の税制優遇の仕組みにも取り組みやすくなります。さらに、将来にわたってお金の状態がみえてくると、必要以上に万が一の備えにお金を配分することもなくなり、お金の有効活用も可能になります。

帰り際、「これまで子育てを一生懸命頑張ってくれた妻は、実は社会に出ても能力を発揮できるとずっと思っていたんです。何より、彼女が働くことに楽しさを見いだすことができるのなら、お金以上にいいことだと思います。これからは仕事帰りに待ち合わせをして、食事に行ったりもしたいですね」というご主人の言葉に、奥様もほほ笑んでいたのが印象的でした。

山中 伸枝 ファイナンシャルプランナー、FP相談ねっと代表

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やまなか のぶえ / Nobue Yamanaka

FP相談ねっと代表。一般社団法人公的保険アドバイザー協会理事。アメリカ・オハイオ州立大学ビジネス学部卒業。「楽しい・分かりやすい・やる気になる」ビジネスパーソンのためのライフプラン相談、講演を数多く手掛ける。大手新聞社主催のiDeCo(個人型確定拠出年金)やNISAセミナーの講師など登壇も多数。金融庁のサイトで、有識者コラムを連載。著書に『「なんとかなる」ではどうにもならない 定年後のお金の教科書』(インプレス)、『ど素人が始めるiDeCo(個人型確定拠出年金)の本』(翔泳社)、『100人以下の会社のためのiDeCo&企業型DC楽々活用法』(日本法令)ほか。公式サイト

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