日経平均は再びあっさり2万円を割れるのか 市場には急速に「弱気論」が台頭している
日経平均株価は一時ようやく25日移動平均線を越え、その平均線も上向きになり、外国人投資家の1月第4週は買い転換と、上値トライの体勢が整ったかに見えた。だが、海外株高で条件優位の先週5日(火)、6日(水)とも2万1000円を超えることができず、外国人投資家の1月第5週は再び売り越しに転じ、逆に週末8日には25日移動平均を割れてしまった。自律反発の域を抜け出せないうちに、節分天井確認から彼岸への2番底を取りに行くのではないかと言う弱気論が急速に台頭してきた。
「昨年12月の悪夢」が再び?
買う材料がない。テクニカル面から言っても、上向きの25日移動平均を簡単に割れたことは、かなり危険なシグナルと言える。昨年11月27日に日経平均は25日移動平均線を上回ってから、上方かい離が12月3日に3%になるまで、移動平均はタイミング良く上向きになり、形の良いチャートを形成した。だが、翌4日の538円安で様相が一変し、さらに翌5日に移動平均を割れた。これがクリスマス急落にまでつながり、結果的に1万9000円どころを取りに行ってしまった急所になったことは記憶に新しい。
「今回も同じ形になるのではないか」とい言う意見が増えたのはしかたがないところだ。上昇過程で過熱感は感じなかったが、クリスマスに売られ過ぎの65.6%を付けた騰落レシオ(25日)もその後買われ過ぎの133%超まで行ったため、8日(金)現在104.55と低下してはいるが、まだ買い難いタイミングだ。
回復の実感がないまま騰落レシオだけ上がってしまった感覚は、戦後最長の景気回復と言われる現在の日本経済に酷似し、多くの投資家が自信と実感を持てないでいることにも共通している。2番底への警戒は、2016年のダブルボトムと重ねあわせて警鐘を鳴らす投資家も多い。
ここで2016年2月の1番底と2018年12月のクリスマス底値を重ねあわせてみると、2016年6月の2番底の位置がちょうど本年3月彼岸~4月の位置と重なる。そのチャートを見ると、強気派の投資家でも、安いからと言って慌てて買う必要はないようにみえてくるだろう。安いだけでは投資家が動かない相場になっている。
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