ランクルとレクサスLXは何がどう違うのか 骨格は同じながら価格差460万円超の意味

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

レクサスLXとランドクルーザーの構図とはやや異なるが、高級なクロカン四駆を選ぶ消費動向は、レクサスLXだけに限らない。

たとえば英国のランドローバーの「ディフェンダー」や「ディスカバリー」と、「レンジローバー」の関係は、悪路走破に軸を置くランドクルーザーと、より豪華で快適性も求めるレクサスLXの品ぞろえの仕方に似ている。ドイツのメルセデス・ベンツの「Gクラス」には、AMG仕様がある。こちらは、標準的なクロカン四駆に、超高性能な高速走行性能が与えられたAMGという選択肢だ。

レクサスは世界のプレミアム市場を牽引

今日のSUV人気のきっかけは、レンジローバーがアメリカ・カリフォルニア州の高級住宅街であるビバリーヒルズで愛用されることに始まったようである。そこに投入されたのが、乗用車を基にクロカン四駆風の車体を載せたトヨタ・ハリアー(海外ではレクサス「RX」)であり、それが人気を呼んだ。

レクサスは今日、グローバルで60万台を販売する規模に至ったという。それは、スウェーデンのボルボと同様の販売台数だ。また世界的なプレミアムブランドとされる、ジャーマン3(メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ)は、自社ブランドのみに限定すれば年間販売台数が200万台前後で、世界一の販売台数を競うトヨタ、フォルクスワーゲン、日産ルノー三菱連合の1000万台級と比べれば5分の1程度の規模である。

比較的小規模な自動車メーカーが、世界のプレミアム市場を牽引している。そのなかで、さらに高級なクロカン四駆という選択肢は限定的であり、今後ともランドクルーザーへの絶大な信頼とともに、海外のプレミアムブランド同様に丹念にクルマづくりのできるレクサスにおけるLXへの期待も、富裕層を中心にまだ高まっていくのではないだろうか。

御堀 直嗣 モータージャーナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

みほり なおつぐ / Naotsugu Mihori

1955年、東京都生まれ。玉川大学工学部卒業。大学卒業後はレースでも活躍し、その後フリーのモータージャーナリストに。現在、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員を務める。日本EVクラブ副代表としてEVや環境・エネルギー分野に詳しい。趣味は、読書と、週1回の乗馬。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事