フィアット、スマートが急上昇、輸入車市場にも小型車の波


 販売不振にあえぐ国内新車市場。フォルクスワーゲン(VW)、BMWなど主要な輸入車ブランドが軒並み前年比10%超減少する中、一人気を吐くのが輸入小型車だ。伊フィアットは前年比180%増(1~10月累計)、独ダイムラーの小型車ブランド「スマート」は5倍以上の販売増をたたき出している。

「フェラーリのオーナーも買いに来ます」とフィアット日本法人は胸を張る。牽引役は今年3月に発売したコンパクトカー「フィアット500」。2008年欧州のカー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど高評価を得ている。最大の特徴は独特のデザイン。50年ぶりのモデルチェンジに当たって、あえてデザインを一新せずにレトロ感を打ち出した。丸みを帯びた外形に引かれる女性や往年の車を懐かしむ男性の支持を獲得している。

スマートも初のフルモデルチェンジとなる新型「スマートフォーツー」を07年10月に発売し、好調が続く。販売するメルセデス・ベンツ日本は「消費者の志向はスモールへ向かっている。ベンツも小型のAクラスとBクラスが堅調」と言う。

両車種とも価格は約200万円と日本の小型車より高価で燃費も劣る。それでも輸入車のみならず、日本車から乗り換えるユーザーも目立つという。車に機能以上の価値を求める大人たちの心を引き付けているようだ。

(西澤佑介 =週刊東洋経済)

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