33歳母「自傷、DV、離婚」経てやっと得た幸せ

壮絶すぎる人生「今の自分は子どもがすべて」

「数日後、その家から自分の荷物を運び出すついでに嫌がらせでリストカットしてやろうと思いました。その日はカミソリで切ったんですけど、思わず深く切りすぎてしまって、救急車を呼ぶ騒ぎになりました」

大量の血の跡を残し、一緒に住んでいた部屋を後にした。それ以来その家を訪れていないし、元夫にも会っていない。

21歳になった頃、2番目の夫と知り合った。夫は30歳だった。結果的にいちばん長く付き合うことになる。

夫は関西出身の不良だった。関西で悪さをしすぎていられなくなり、上京してきたと言っていた。

「当たり前のように殴る蹴るはありました。というか今まで付き合った人、全員がDVをする人でした。暴力を振るわない人って私にとっては空想上の人物って感じです(笑)」

夫は過去の悪さのせいで、携帯電話の契約もできず、銀行口座も持っていなかった。

「携帯や口座を貸してくれ」と頼まれて、特に疑いも持たず貸してしまった。

「夫なんですけど、どこで何をやっているのかわからない人でしたね。彼がなんの仕事をしてるか知りませんでした。たまにお金は手に入れてるみたいでしたけど……。今思えばどこか別の女性のヒモになって、巻き上げていたのかもしれません。

私はスナックなど水商売で働いていましたが、いくら稼いできても翌朝にはなくなっていました。500円玉以上のお金は全部持っていってしまうので、すごく困りました」

薬漬けで正常な判断は下せなかった

生活はかなり悲惨な状態になっていた。ただその頃、三田さんは薬漬けの状態になっていた。毎日、片手では持てないほどの精神薬を飲んでいた。つねに思考はもうろうとして「夫と別れるべきだ」という考えには至らなかった。

夫はネット上で詐欺を働き逮捕されて、3回も留置場に入った。九州でも事件を起こしたらしく、九州の留置所に入っていたこともあった。

「夫が3回目の留置場に入っている時に妊娠が発覚しました。私は26歳でした。その時は『子どもができたら、さすがの夫も改心して変わるかもしれない』って思いました」

夫に妊娠したことを伝えると、夫の様子はさらにおかしくなった。夫も精神科で薬を大量にもらって飲み始めたという。

その後、警察から電話があった。

「『旦那さんが電気量販店でiPad2台を万引きしたので逮捕しました。今度はすぐには帰せないので覚悟してください』と言われました。1台はカバンに入れて、1台は手に持ったまま店の外に出たそうです」

1人で夫の面会に行った帰り道、独りで子どもを育てられるか不安になった。電車の中で「堕ろしたほうがいいかもしれない」と考えている時、お腹の中で子どもが動いた。

次ページ死んで終わらすことに未練はなかった、でも…
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