iPadProは、もはやタブレット端末ではない 市場の92%のノートパソコンより高性能
なお、Retinaディスプレー非搭載モデルのMacBook Airは999ドル(日本では9万8800円)で残され、10万円を切る価格で教育市場のニーズに応えることになる。
2018年第3四半期、Macの販売台数は400万台を割り込み、低迷が伝えられてきた。販売の核となるMacBook Air、また4コア以上のデスクトップクラスのプロセッサを備えパフォーマンス重視となったMac miniの登場は、Macのセールスへの刺激を与えることになる。
iPad Proは、より刺激的な「iPad市場」を作り出す
今回の発表の目玉となっていたのがタブレットの上位モデルiPad Proの刷新だった。ティム・クックCEOはiPadについて、4億台を出荷したことを報告し、タブレットの中で最も販売台数が多いだけでなく、「ノート型コンピュータ」のあらゆるメーカーよりも多く売れていることをアピールした。
その理由として、市場の92%のノートパソコンより高性能である点を指摘した。既存のカテゴリやそのトレンドに沿わないことをアピールしており、タブレット市場でもノートパソコン市場でもなく、「iPad市場」というカテゴリへの独立宣言にも映る。
2015年に登場して以来のフルモデルチェンジとなり、iPhone XRと同じ液晶ディスプレーながら縁まで画面を敷き詰めたオールスクリーンデザインのLiquid Retinaディスプレーと、Face IDに対応するTrueDepthカメラを搭載し、ホームボタンは廃止された。薄さ5.9ミリは、これまでのiPadで最も薄い。
これに伴い、10.5インチは同様のサイズでより大きな11インチディスプレーを備え、12.9インチは同じディスプレーサイズでより小さなボディを実現した。11インチと12.9インチのサイズが接近したことは、どちらを選択するか、多くの人が悩むことになるだろう。
iPad Proには性能をより強化したA12X Bionicプロセッサが採用される。iPhone XSと同様の7nmプロセスを採用し、プロセッサ8コア、グラフィックス7コアと、大幅に拡大させた。特にグラフィックスは2倍の性能を備える。
iPad Proと組み合わせて利用するApple Pencilも刷新され、本体側面に磁石でくっつくようになり、同時にペアリングや充電を行うことができるようになった。この点は、使い勝手が飛躍的に高まった点といえる。
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