日経平均は2万3000円台回復、7カ月ぶり高値 貿易戦争やトルコ情勢への懸念が後退
[東京 14日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅続伸した。上げ幅は270円を超え、終値は2万3000円台を回復。2月2日以来、7カ月ぶりの高値を付けた。米中貿易戦争やトルコ情勢を巡る懸念が後退し景気敏感株に買い戻しが入った。外為市場で一時1ドル112円台まで円安が進行したことも好感された。
TOPIXも大幅続伸。業種別では電気機器、機械、海運など景気敏感セクターが上昇率上位にランクイン。陸運、食料品など内需の一角がさえない。
大阪取引所によると、9月限の日経平均先物・オプションのSQ(特別清算指数)は2万3057円94銭となった。日経平均はSQ値を下回って推移する時間が続いたが、大引け直前に突破。その後上げ幅を拡大し、一時2万3100円台に乗せた。SQ算出日でもあり、東証1部の売買代金は3.3兆円を超えた。
日中は自民党総裁選の公開討論会にも注目が集まった。安倍晋三首相は日銀の異次元の金融緩和について「ずっと続けてよいとは思わない」との見解を示した。異次元緩和からの出口にたどり着けるかとの質問に対しては「私の任期のうちにやり遂げたい」としつつ、今後の金融政策運営は「黒田東彦総裁に任せている」とした。
松井証券・シニアマーケットアナリスト、窪田朋一郎氏は「自民党総裁選の公開討論会で安倍首相が金融緩和の出口について言及したにも関わらず、日本株は大きく反応せず、意外感もある。ただTOPIXのチャートは上値を切り下げている状況。どちらに振れるのか、まだ様子見姿勢も強い」と話す。TOPIXとJPX日経400<.JPXNK400>の終値は8月31日以来、2週ぶりの高値水準にとどまった。
個別銘柄ではヤーマン<6630.T>がストップ高。13日に発表した2018年5─7月期の連結業績は営業利益が前年比36.0%増の22億4200万円だった。中間期の予想に対する進捗率は約85%に上り、評価された。訪日外国人客向けの美容器の販売が堅調に推移した。
一方、アイモバイル<6535.T>は大幅反落。一時8%超下落し、年初来安値を更新した。同社は13日、2018年7月期の連結当期利益が前年比24.3%減の11億6500万円になったと発表した。売上高は過去最高となったものの、インターネット広告事業での売上原価の上昇や、体制強化に伴う人員増加などが響いた。19年7月期も営業減益を見込んでおり嫌気された。
東証1部の騰落数は値上がり1557銘柄に対し、値下がりが474銘柄、変わらずが77銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 23094.67 +273.35
寄り付き 23035.78
安値/高値 22965.48─23105.28
TOPIX<.TOPX>
終値 1728.61+18.59
寄り付き 1721.68
安値/高値 1720.70─1730.27
東証出来高(万株) 173243
東証売買代金(億円) 33291.80
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