順位激動!東京の「利用者が多い駅」トップ40 今は1位の新宿駅も、65年前は3位だった
一方、明治時代以降の埋め立て地に始まる港南口側は、かつては一帯に貨物ヤードおよび東海道新幹線の車両基地(東京第一車両所)が位置していた。ホームから港南口(東口)まではこれらをくぐる地下通路で連絡しており、1945年建設の簡素な木造駅舎があったそうだ。
その様相が変化したのは1998年のこと。品川駅東地区再開発地区計画により、貨物ヤード跡地に「品川インターシティ」が竣工した。同年には東西連絡通路が完成し、駅舎が橋上化されている。さらに2004年には、品川インターシティの隣接地に「品川グランドコモンズ」が竣工した。
また、この1年前の2003年には東海道新幹線品川駅が開業し、よく知っている品川駅へと変貌した。この流れがここ20年ほどの押し上げにつながっているのだろう。
品川新駅開業でどう変わる?
ここまで各駅の乗客数の変化について書いてきて、街の開発の歴史ばかりを追いかけていることに気が付いた。
東京都統計年鑑に掲載されている乗客数一覧は正式名称を「JRの駅別乗車人員」という。この一覧には「JR内の乗り継ぎを除く」と注意書きがある。つまり、「改札を通った人の数」を計測しているということ。であるならば、どれだけ駅周辺に人を集める施設や住居があるか、あるいは乗換可能な「他社線」の存在の有無が重要になってくる。
ゆえに前者については街の開発の歴史とは切っても切れない関係性がある。また、後者の例でいえば、秋葉原駅は日比谷線秋葉原駅の開業した1962年度、そしてつくばエクスプレス秋葉原駅の開業した2005年度に順位を大きく上げている。
今後、2020年には品川新駅(仮)が開業を予定しているが、乗客数としてどこまで食い込んでくるのか、気にならずにいられない。
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