味の素がトルコのキュクレ社に惚れた!

バルサミコ酢メーカーへ出資、海外戦略の試金石に

キュクレ社のサブリ・ギュレル社長と握手を交わす伊藤雅俊社長、狙い通りのメリットを享受できるか。

味の素は11月5日、トルコの老舗食品メーカー、キュクレ社の株式の50%を29億円で取得すると、発表した。これまでの海外進出は現地法人を設立して自前で草の根営業を行い、販売網を構築していく手法がメインだった。今回は、買収により現地での流通網を一気に獲得するやり方に打って出た。ただし規模が小さく業績への影響が小さいため、キュクレ社は味の素の「持分法非適用関連会社」となる。そのため味の素の連結決算への影響はない。

味の素の海外展開の歴史は長く、1917年にニューヨークに事務所を設立して以来、時間をかけて26カ国に現地法人を持つに至った。すでに売上高の約3割を海外食品事業が占めている。しかし、国内食品事業の売り上げの縮小が続いていることから、ここへ来て、海外戦略に弾みを付け、海外売上高を2012年度の1995億円から2016年度は3000億円へ拡大させる方針だ。

トルコで3万店超の販売網、周辺20カ国へ輸出

ではなぜ新戦略の舞台がトルコなのか。これまで主戦場としていたのはアジアであり、海外食品事業の売り上げの約7割を占める。この点について、会見で味の素の伊藤雅俊社長は、「トルコは若者人口が伸びており、そこで根を下ろす必要がある。今後の中東や中央アジアへの進出の拠点にもなる」とした。

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