不二家、とろける「ミルキー」投入のワケ 「キャンデーは硬い」は「頭が固い」?
「ミルキーは、ママの味♪」。
耳に残るフレーズのテレビCMで有名な、不二家の「ミルキー」。練乳と砂糖、水飴を主材料にした独特の味や食感を特徴に、1951年の発売以来、ロングセラーを続ける定番のキャンデー(アメ)だ。不二家のキャラクター「ペコちゃん」を前面に打ち出した商品パッケージでも知られる。そのミルキーが、新機軸を打ち出した。
前田敦子さんをキャラクターに起用
不二家は9月3日、ミルキーシリーズの新商品「生ミルキー袋」を発売した。同時に投入した「純なミルキー袋」と同じく、ミルキーのプレミアムタイプとなる。人気アイドルグループ「AKB48」の元メンバーで、若い世代を中心に人気のある前田敦子さんを新イメージキャラクターに起用。ペコちゃんとのコラボレーションも含めた、大々的なキャンペーンも展開する中で、生ミルキー袋は、最も力の入る新商品だ。
生ミルキー袋は、2009年に不二家の洋菓子店で発売し、大ヒットとなった「生ミルキー」をベースに、スーパーやコンビニエンスストアなど一般の小売店に向けて、新たに商品化した。生ミルキーは冷蔵が必要だが、生ミルキー袋は常温でも販売できる。ミルキーの中に、柔らかなクリーム状の生ミルキーを閉じ込め、濃厚なミルクの味わいを出すとともに、口に入れるとすぐにとろける食感を持つキャンデーだ。
生ミルキー袋の投入は、一見すると単なるバリエーションの追加とも言えるが、不二家・ミルキーの長い歴史の中で、一つの転換点を示しているかもしれない。「ミルキーといえばキャンデー。そして、キャンデーとは硬いお菓子」という従来の枠から、飛び出たことが象徴だ。
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