埼玉西武・秋山翔吾、30歳を迎えた侍の原動力

記録を期待される今、励みになっていること

7月下旬、インタビューに応じた秋山翔吾選手(撮影:風間仁一郎)

3年前の2015年シーズン、当時プロ5年目だった秋山は、プロ野球で最多となるシーズン216安打の日本記録を樹立した。

その前年、2014年シーズンの安打数は123。それまで年間打率が3割を超えたことがなかったバッターの覚醒に、連日多くの取材陣が球場に駆けつけた。当時のことを振り返り、秋山は言う。

「正直に言ってしまうと、最初はちょっと鬱陶しいなと思うこともありました。あと何試合で達成とか、こちらが数えていないようなことまでメディアが大々的に取り上げるので、変に意識してしまって。当時はまだ、そこまで注目されることに慣れていなかったですから。でも、今になって思えば、それだけそっとしておけない記録だったんだなと」

記録達成後も、しばらくは取材が殺到。筆者もその際にインタビューをさせてもらった中の1人だが、西武プリンスドーム(当時)の応接室や控室にテレビや雑誌の取材陣がそれぞれ待機し、練習を終えた秋山が10分ごとに慌ただしく各部屋を回って取材に応じていた。

「自分のプロ野球人生の中で、あれ以上の記録っておそらく残せないと思うんです。それが、毎年3割打っていた上で、もしくはレギュラーとして活躍していた上で出せた記録だったなら、あんなに面食らわなかったと思うんですけど、試合に出ていたとはいえ、実際にはまだああいう数字に近づけるポテンシャルを持った選手というわけではなかったので、戸惑いはありました」

常に「記録」という言葉がついてまわる選手に

昨年3月には日本代表としてワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場。ペナントレースでは首位打者のタイトルを獲得し、安打数もリーグ最多。

そして今年7月16日には通算1000試合出場を達成し、21日の楽天戦で連続フルイニング出場のパ・リーグ記録を536試合に更新した。ここ数年の秋山の活躍には、常に「記録」というキーワードがついて回っている。

自身の記録について振り返る秋山選手(撮影:風間仁一郎)

「とはいっても、1000試合出場した選手は500人近くいるし(=秋山が493人目)、連続フルイニング出場もあくまでパ・リーグ記録だし、日本記録の時の比ではないと思います。

ただ、WBCに出場した時は、あの時以上の数のメディアが来ていたんですよ。それは、ライオンズで普通にプレーしていたら、なかなか経験できないこと。

だから、何があってももうメディアの数に驚いたり、戸惑ったりすることはなくなりましたね。メディアが多かろうが少なかろうが、僕のやるべきことは変わらないです」

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