富士フイルムは医療機器の貢献で増益 デジカメ関連は下方修正

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10月30日、 富士フイルムは、2013年4―9月期の連結営業利益が前年同期比35.7%増の574億円になったと発表。写真は1月、横浜で開催の見本市での同社ブース(2013年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 30日 ロイター] - 富士フイルムホールディングス<4901.T>は30日、2013年4―9月期の連結営業利益(米国会計基準)が前年同期比35.7%増の574億円になったと発表した。医療機器が好調だった。一方で、デジタルカメラ事業は販売台数計画を下方修正し、今期も赤字が残る見込みとなった。

画像情報システムや内視鏡などの医療機器の販売が好調で連結業績の増益に貢献。医薬品についても、富山化学や富士フイルムファーマなど子会社の売り上げが増加した。

一方で、通期のデジタルカメラ販売は従来計画の700万台から500万台(前年同期は856万台)に下方修正した。「Xシリーズ」などプレミアムコンパクトは堅調だが、スマートフォン普及の影響で、低価格機種が落ち込み、4―9月期の販売台数は260万台(前年同期は470万台)にとどまった。

デジカメ事業の4―9月期の損益も赤字が継続。下期は投入するほか固定費削減を図って黒字化を目指すが、通期黒字化は「厳しい」(助野健児取締役)という。

2014年3月期の連結営業利益予想は前年比22.7%増の1400億円で据え置いた。トムソン・ロイターのスターマイン調査がまとめたアナリスト18人の予測平均値1437億円を2.5%下回っている。

(村井 令二)

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