実際の余剰生産台数を見てみると、日本はかなり分が悪いのです。
2017年、生産台数から国内販売台数を引いた余剰生産台数(大多数は輸出にまわる)ランキングはこんな感じになります(左から自国生産、国内販売、余剰生産、単位:万台)
2.韓国 411 180 231
3.ドイツ 565 381 184
ちなみに
中国 2902 2912 マイナス10
米国にとっての自動車問題とは「日本問題」
OEMなどの部分を考慮していないのですが、日本の余剰生産台数が異様に大きいのは確かで、日本が公の議論の場に出てくると、世界中を敵に回す可能性は十分。対米輸出のみならず、日本は過剰生産分を海外に押し付けているではないか、と世界中にスクラムを組まれないように注意する必要があります。ですから貿易における自動車問題とは、ある意味日本の「アキレス腱」なのです。
藤原先生ご指摘のとおり、こういう問題はみなさんが考えるような「信頼関係」とは、まったく別問題でありまして、トランプ大統領はすでに日本をターゲットにしている可能性が十分にあることは認識しておいたほうがいいだろう、と思われます。
それからついでにもう1つ。
「トランプ流交渉術」とは……本人はディールメーカーの天才だと言っているわけですが……、まずは相手を脅かすか、絶対のめないとわかっている条件を突きつけるということだということが大分おわかりいただけるようになってきたのではないでしょうか。
日本のように「これは大変だ!」と反応してくれればしめたもので、その半分でも達成できれば儲けもん、くらいの感じでブラフ(脅し)をかけてきているわけですから、実際には初動は動じてはいけない(ビビってはいけない)、というのが鉄則です。
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