文科省エリート局長「受託収賄事件」の不可解 誰がスキャンダルをリークをしたのか
岡山理科大学は「恐竜研究の国際的な拠点形成」として、また同学園の千葉科学大学は「『大学発ブランド水産種』の生産」研究で選定されており、初年度の交付金額はそれぞれ4221万円と3752万円にも上る。
金額は単年度ごとに見直されるものの給付は5年間続き、合計で1億5000万円支給される。7月5日夕方に国会内で行われた本件に関する野党ヒアリングで文科省の職員の口から加計学園の名前と交付された金額が出ると、出席していた野党議員から軽いどよめきが起こった。
誰がこの件をリークしたのか
なお現在まで判明しているところでは、2017年5月に東京医科大学の臼井正彦理事長が、本件で4日に幇助(ほうじょ)罪で逮捕された医療コンサル会社役員の谷口浩司容疑者を介して、佐野容疑者に有利かつ便宜な取り計らいを請託。佐野容疑者のアドバイスを得て、2017年度には「先制医療による健康長寿社会の実現を目指した低侵襲医療の世界的拠点形成事業」として選定されている。
この“対価”として佐野容疑者に支払われたのが、息子の合格だったというストーリー。しかし誰がこの件をリークしたのか、背後にあるのは何なのかについては明らかになっていない。
「東京医科大学の内部紛争が原因」との説がある一方で、「官邸からのリーク」とする説もある。後者は加計学園問題で連絡メモを出した文科省に対する制裁だとするものだが、それなら岡山理科大学と千葉科学大学の「私立大学研究ブランディング事業」選定が注目され、やぶ蛇になりかねない。
なお「裏口入学」は危険が大きすぎて、政治家もすでに手を出さなくなっている。それをなぜ文科省の幹部が手を染めたのだろうか。延長国会に入った今、政局はもやもや感が増している。
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