試運転用「N700S」は営業運転に使わないのか

現行「N700系」には客を乗せない編成がある

東海道新幹線の全区間で走行試験を開始したN700S確認試験車。現在は基本性能試験の最中で、このあと長期耐久試験に移行。終了後は新技術の試験研究専用編成となる(筆者撮影)

日中の試運転がスタート

JR東海が開発した新幹線「N700S確認試験車J0編成」(以下J0編成)の走行試験が3月20日から始まった。当初は浜松工場をベースとして、静岡エリアを中心に夜間試運転を行ってきたが、6月4日からは日中の試運転がスタート。新大阪にも顔を出すようになった。

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そして、6月22日深夜には大井車両基地へ回送され、翌6月23日から東海道新幹線全区間での試運転を開始。東京駅でもJ0編成の姿を見ることができるようになった。さらに、6月末には山陽新幹線区間にも入線した。

J0編成の走行試験のうち、現在は基本性能試験をしている段階となる。N700Sはデュアル・スプリーム・ウィング形状の先頭部や、SiC素子を使用したVVVFインバータ主回路装置、新型台車枠、6極駆動モーター、ヤマバ歯車、油圧フルアクティブサスペンション、新型パンタグラフなど、新開発の部品が数多く採用されている。

また台車振動検知システムや地震ブレーキの改良、小型・大容量リチウムイオンバッテリーなど信頼性・安全性も向上しているため、設計通りの性能を発揮することができるかを確認する作業となる。

この基本性能試験の過程で、リチウムイオンバッテリーを使用したバッテリー自走システムの自走試験を9月に実施する予定だ。バッテリー自走システムはN700Sに新たに搭載されたもので、リチウムイオンバッテリーの充電電力を使用して低速での自力走行を可能としており、地震発生時などで長時間停電した場合にトンネルや鉄橋などから地上へ移動させることが可能となる。

次ページ10月には8両編成で走行試験を行う予定だ
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