「弱気相場」、世界の株は1兆ドル吹き飛んだ 2010年以来最悪の上半期だった
中国株は今週、1月のピークから20%下落し、弱気相場に突入。人民元<CNY=CFXS>相場も月間ベースで記録的な下げとなった。
中国は工業原材料の最大消費国であり、同国経済の低迷は、銅と亜鉛の価格がそれぞれ9%、15%下落している要因となっている。これら原料はパイプや亜鉛めっき鋼などの製造に使われる。
「もっとも市場を動かす傾向にあるのは中国に関連する問題だ」。こう指摘するのは、ゴールドマン・サックスでプライベート・ウェルス・マネジメントのCIOを務めるシャーミン・モサバー・ラハマニ氏だ。短期的にも長期的にも最大の懸念事項だと同氏は言う。
米国株と日本株は堅調
「米国との摩擦は消えることはない。引いてはまた高まる」と同氏は述べ、中国経済は不均衡で債務残高の水準が非常に高いと付け加えた。
また、2017年に好調だった仮想通貨ビットコイン<BTC=BTSP>も60%下落。過去数カ月にわたり、伝統的に安全とみられている資産でさえ逃避先として機能していない。
2度の米利上げにより、米10年債<US10YT=RR>は今年3%、独10年債<DE10YT=RR>と金は共に4%下落している。
一方、イタリア国債はこの四半期で13%下落。反既存勢力による連立政権が樹立したことに加え、欧州中央銀行(ECB)が今年中に国債大量買い入れを終了することを確認したためだ。
今年上半期に堅調だった米国株と日本株とは対照的に、欧州株は約6%下落している。
(Marc Jones 翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)
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