ついに成田進出!ピーチが握るLCCの命運 エアアジア、ジェットスターは大苦戦

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成田に到着した第1便

こうした状況の中、ピーチの成田乗り入れによって、LCC間の競争はどうなっていくのか。

鳥海氏は「ジェットスターやバニラエアにもいい影響がある」と語る。関空―成田線はすでにジェットスターが運航しているが、「両社で時間帯がかぶることは少なく、すみ分けは可能」(鳥海氏)。

ピーチの就航で成田発着便のイメージが改善すれば、LCC全体にとって恩恵は大きい、というわけだ。

ただし、「関空―成田線は新幹線との競合もあり、儲からない」(早大の戸崎教授)といった指摘もある。確かに、東京や大阪の都心部からの移動時間や搭乗手続きの手間を考えると、トータルで見た移動時間は新幹線に分がある。過度の値下げ競争に陥れば、路線の維持は難しくなる。

関空を主戦場としてきたピーチが成田に参入したことで、日本のLCCは新たな局面に入った。「時間帯も会社のイメージもいい。ピーチが失敗すれば、成田の国内線LCCは終わってしまう」(鳥海氏)。LCCというビジネスモデルが本当に日本に浸透するか、試金石を迎えている。

猪澤 顕明 東洋経済 記者

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いざわ たかあき / Takaaki Izawa

1979年生まれ。慶應義塾大学卒業後、民放テレビ局の記者を経て、2006年に東洋経済新報社入社。『会社四季報』編集部、『週刊東洋経済』編集部、ニュース編集部などに在籍。2017年に国内のFinTechベンチャーへ移り、経済系Webメディアの編集長として月間PVを就任1年で当初の7倍超に伸ばす。2020年に東洋経済へ復帰、「会社四季報オンライン」編集長に就任。2024年から「東洋経済オンライン」の有料会員ページを担当。

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