ビジネスホテルの「全客室禁煙化」は進むのか 「コンフォート」が達成も各社対応にばらつき
「クリアな空気を提供できるホテルになりたい」――。
5月31日は「世界禁煙デー」。この日に合わせて、「コンフォートホテル」を展開するチョイスホテルズジャパンは、全国で運営する56ホテル、8990客室の全面禁煙化を達成したと発表した。都内で開催したイベントに登壇した大塚さやか取締役が、たばこの火に見立てたLED(発光ダイオード)キャンドルを吹き消すなどして、セレモニーを行った。
チョイスホテルズの調べによると、50ホテル以上を展開するホテルチェーンで全客室を禁煙化したのは初だという。
米国とカナダに続き全室禁煙化
コンフォートホテルは日本での知名度はさほどでもないが、米国発祥の大手ホテルチェーンとしては世界有数の規模を誇る。日本では2017年3月に上場したグリーンズ(三重県四日市市)の子会社であるチョイスホテルズジャパンが、米本社のフランチャイジー(FC)として、1999年から展開している。主力の「コンフォートホテル」ブランドはビジネスホテルのような宿泊特化型だ。
米本社は2016年7月に米国とカナダで全客室の禁煙化に踏み切った。日本のチョイスホテルズも2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、増加が見込まれる訪日外国人客の快適性を高めようと禁煙化に着手。
2016年に11軒、2017年に34軒と禁煙化を進め、この5月末に全ホテルの客室を禁煙化した。新しいホテルには喫煙ブースを設けているが、建物内にスペースがない場合は敷地内に喫煙所を設けて対応しているという。
かつてはビジネスホテルの客室といえば、たばこが吸えて当たり前だった。だが、社会的に禁煙・分煙の流れが進む中、ホテルにも禁煙化の波は確実に押し寄せている。
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