30代中国人ツアーガイドのヤバすぎるモラル 観光客に対する洗脳やウソは日常茶飯事
5日間の東京観光ツアーがあり、その初日と最終日だけガイドが必要だという。仕事があったら紹介してほしいとお願いしていたので、連絡をくれたのだ。打ち合わせを終えると、まずは張さんに見習いとして1日同行することになった。
中国人ツアーガイドの洗脳術
ツアーの途中、都内の家電量販店に立ち寄った。張さんは喫煙所に入ってフーッと紫煙を吐くと、こんなことを言い始めた。
「この仕事はとにかく、客をいかに洗脳するかなんですヨ」
洗脳、という言葉に驚いたが、言わんとすることは理解できた。
「たとえばこの磁気ネックレス、中国のガイドはみんなこれ使っているんですよ。1本3万円ぐらいですが、ガイドなら1万円ちょっとで買える。で、お客さんが1本買うと9000円バックがもらえる。『私も使っていてすごく効きますよー』と言えば、みんな買っちゃうんですよ」
そう言って、ニヤリとしながらシャツの襟の間から銀色の金属の輪をつまんで見せた。張さんの知り合いの中には、この磁気ネックレスの販売に特化したガイドを行い、一財産築いた者もいるという。確かに、20人が買えば1日で20万円近いバックが入るのだから、儲けは大きい。
「とにかく、こちらの言っていることを信じさせる。これが大事なんです」
だが、最近は旅行者も賢くなっていて、免税店は割高であることに気づき始めているという。
「今日のツアー客のなかにも、一人いたんですよ。日本に何度も来たことがあって、免税店は高いから行きたくないっていう人が。しかも、それをほかのお客さんにまで教えようとするんですよ。そういうの困っちゃいますよー」
免税店で買ってもらわないことには、張さんの儲けにならない。
「だから言っておいたんですよ。『前にお客さん同士で余計なアドバイスして、大ゲンカになったことがある』って。『あの店は高いとか安いとか、ほかの人に余計なこと言うのはやめましょう』ってね」
旅先でのトラブルを避けたいという心理を逆手に取り、言葉巧みに客同士の連携を断つのである。うまいものだ。
時間にルーズな中国人観光客への対処法も教えてくれた。
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