中国がバヌアツに恒久的な軍事基地を建設? 中国国防省は「事実と全く一致しない」と発表

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 4月10日、南太平洋の島国バヌアツは、大海の中の比較的小さな島々にしか見えないかもしれない。だが中国の軍事戦略家にとっては、中国の海軍力を誇示する能力を大いに押し上げる可能性を秘めている。写真は昨年11月、演習で日本の海上自衛隊と西太平洋を通過する米空母打撃群。提供写真(2018年 ロイター/Mass Communications Specialist Anthony Rivera/U.S. Navy/Handout via REUTERS)

[香港/北京 10日 ロイター] - 南太平洋の島国バヌアツは、大海の中の比較的小さな島々にしか見えないかもしれない。だが中国の軍事戦略家にとっては、中国の海軍力を誇示する能力を大いに押し上げる可能性を秘めている。

豪フェアファクス・メディアが10日報じたバヌアツに中国の軍事基地が建設される可能性は、南太平洋を長年にわたり事実上コントロールしてきた西側大国による戦略的支配を複雑にすると、事態を注視する外交官や専門家は指摘する。

フェアファクス・メディアは、中国がバヌアツに恒久的な軍事拠点を構築する意向を打診し、そのような施設が建設される可能性について、すでにオーストラリアと米国の両政府高官が警戒感を募らせていると伝えた。

バヌアツも中国も報道を否定

バヌアツの外相は、中国の軍事基地を自国に建設することについて中国側と協議したことは全くないと、報道を否定。中国国防省も報道は「事実と全く一致しない」と発表。同国外務省報道官は「フェイクニュース」だと非難した。

世界の海を股にかけた米国とその同盟諸国の海軍力に匹敵するような外洋海軍を持つ野望を中国が実現するには、広範な基地と友好港のネットワークが不可欠となると、西側、アジア各国の大使館付き武官は口をそろえる。

そのようなネットワークは、平時には軍事力と影響力を示すのに役立ち、また衝突が起きた場合にも不可欠な存在となると彼らは指摘する。

領有権を争っている東シナ海や南シナ海を巡って中国本土に近い場所で局地的な衝突が発生した場合でも、例えば指揮艦を護衛したり、通商路の封鎖を破るため、本土からはるか離れたところから作戦を行う可能性もある。

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